2013年8月中旬
線路横の砂利の斜面に生い茂ったアキカラマツの群落でキムネクマバチ(Xylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく訪花していました。
複数個体(2匹以上)居ました。
後脚の花粉籠にうっすらと白い花粉団子を付けています。
風に揺れるアキカラマツの動きに合わせて停空飛翔(ホバリング)し、タイミングを見計らって着陸します。
飛翔時は重低音の羽音が迫力あります。
花で翅を休めている間にときどき振動集紛の甲高い音が聞こえました。
マルハナバチ類ではよく耳にしますが、クマバチでは初耳でした。
採餌が済んだクマバチ♀は、水田を飛び越え一直線に帰巣しました。
2匹は西および北の方角へ飛び去ったので、別の巣から来ているのかもしれません。
【追記】
坂上昭一、前田泰生『独居から不平等へ―ツヤハナバチとその仲間の生活』の第5章は『クマバチの生活』となっています。
クマバチの訪花行動についても短く要点をまとめられていました。
ナス科・ツツジ科などに多い長い葯の先の小孔から花粉が出てくるような花では、クマバチは翅の振動で花粉をゆすぶり出す。この方法―バズ・ポリネーション―は、他の一部のハナバチもやるが、ミツバチなどは決して行わない。(p151より引用)
クマバチの振動集粉を声紋解析してみる
オリジナルのMTS動画ファイルから音声部をWAVファイルとして抽出し、適当に切り出してからスペクトログラムを描いてみました。
私の耳には羽音と振動集粉は明確に聞き分けられるのですけど、残念ながら素人目にも分かるような違いは声紋に認められませんでした。
おそらく録音の精度がいまいちなのだと思います。(カメラの仕様で高音域がカットされているなど)
羽音→振動集粉→羽音 |
羽音→振動集粉→羽音 |
振動集粉→振動集粉→羽音 |
この花の名前を調べても分からなかったので、植物の画像掲示板で問い合わせてみました。
するとアキカラマツだと親切に教えて頂きました。
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