2022/01/07

交尾しながらアキノキリンソウの花で吸蜜ホバリングするニトベハラボソツリアブ♀♂の連結飛翔【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年10月上旬・午後15:25頃・晴れ

低山の明るい細い尾根道の横に生えたアキノキリンソウの群落で交尾中のニトベハラボソツリアブ♀♂(Systropus nitobei)が訪花していました。 
互いに逆向きになって交尾器を連結しながら、♀が吸蜜しています。 
♂は常にホバリング(停空飛翔)を続けて♀の訪花活動に付き添っています。 
♂自身が貞操帯となって♀が産卵するまで浮気を防止する交尾後ガード(配偶者ガード)も兼ねているのかもしれません。 

ニトベハラボソツリアブ♀♂の連結飛翔を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:00〜) 
吸蜜する♀は、できることなら葉や花に着陸して羽ばたくのを休みたいようです。
しかし長い後脚が着陸できない場所では訪花中も羽ばたいています。 
♀単独なら易々と着陸できそうな場所でも、♂と連結している状態では腹部の傾きをある角度以上は下げられません。 
♂が前傾姿勢で連結ホバリングできる角度に限界があるのでしょう。 

♀♂ペアの2匹が逆向きに連結してホバリングしても乱気流が発生しないのが不思議です。 
横風が吹いてアキノキリンソウの株が大きく揺れても平気で連結飛翔を続けています。 
連結部に大きな負担がかかっているはずですが、どういう仕組みになっているのでしょうか?

 

2022/01/06

夕方に水場の横を通過するニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年10月上旬・午後16:20頃・(日の入り時刻は午後17:08) 

里山の水場に設置したトレイルカメラ(無人センサーカメラ)の前を夕方にニホンカモシカCapricornis crispus)が通りかかりました。 
登場シーンは撮れていません。 
秋の山中は日の落ちるのが早い上に、鬱蒼とした雑木林に囲まれた現場はかなり薄暗いようで、トレイルカメラは赤外線の暗視モードになっています。 
 カモシカの飲水シーンが撮れるかと期待したのですが、今回は水場に立ち寄らずに林道を左へ歩き去りました。 
カモシカは完全に夜行性という訳ではなく、日中も活動します。 
ただし、トレイルカメラの電池を節約するために、終日監視せず主に夜間(夕方から早朝まで)に限定して監視するようにタイマー設定しています。 
したがって、仮に野生動物が昼間に通りかかっても記録されません。 
(予備調査で、昼間はほとんど通らないと判断しました。)

林床で落ち葉に産卵するオオウラギンスジヒョウモン♀

 

2021年9月下旬・午後13:05頃・くもり 

里山の明るい林床でオオウラギンスジヒョウモン♀(Argyronome ruslana)が産卵していました。
関連記事(3年前の撮影@9月下旬)▶ オオウラギンスジヒョウモン♀の産卵(田んぼの畦道でイネ科の枯草に産卵)

本種の幼虫の食草はスミレ類なのですが、母蝶は緑の下草ではなく、あちこちの枯れ葉や落ち葉の表面に卵を1個ずつ産みつけています。 
卵で越冬してから翌春に孵化した幼虫が自力でスミレを探し歩くのでしょう。 
蝶にしては珍しくスパルタ放任主義です。
(オオウラギンスジヒョウモンの)産卵は食草近くの他物に1卵ずつで、北海道では食草と無関係な樹木の葉上に産卵した報告がある。産付された卵はそのままの状態で越冬するが、一部秋に孵化して幼虫で越冬するのではないかとも思われる。(保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ類編(1972)』p213より引用)

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