2021/09/28

柳の樹液を吸いながら片足を上げて排尿するカブトムシ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年7月中旬・午後14:20〜15:05・晴れ 

湿地帯に生えた柳の木(樹種不詳)の幹から樹液が滲み出していて、カブトムシ♀(Trypoxylus dichotomus)が来ていました。 
柳の樹液酒場にカブトムシが来るとは意外でした。 
幹に残るカミキリムシ♀の産卵痕(地上〜2mの地点)から樹液が出ています。 
その後にスズメバチ類が更に樹皮を齧り取って樹液の分泌を促したかもしれません。 
私の鼻では樹液の発酵臭を何も感じませんでした。 
(風向きの問題なのか、それとも最近になって樹液が出始めたばかりなのかな?) 

カブトムシ♀は柳の幹の同じ場所に居座ってひたすら樹液を吸汁しています。 
アングルを変えても口吻の伸縮などは見えませんでした。
カブトムシ♀の鞘翅の表面はうっすらと土で汚れていたので、羽化直後なのかもしれません。 
やがて、透明な液体を腹端から排泄しました。(@0:13) 
初回は分かりにくいので、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 
腹端の排泄孔がよく見えず、透明な液体がジュワッと滲み出た感じです。 
初回は排尿時に片足を持ち上げていません。 
そのため、おしっこが幹に直撃して自分の体に跳ね返ったようです。 
排尿直後に後脚で腹端を拭いました。 
これ以降、カブトムシ♀は学習したようで、自分の体を汚さないように片足を持ち上げてからオシッコするようになりました。 

排尿シーンをしっかり記録するために、後半から三脚を立ててカメラを固定し、長撮り監視しました。
右後脚の先で再び腹端を拭いました。(@1:06) 
先程の排尿失敗で濡れてしまった腹端を気にして拭いたようです。 (この尻拭き行動はその後二度と見られなくなりました。) 

しばらくすると、ようやくまた排尿しました。(@1:21) 
今度は右後脚を軽く持ち上げてから、透明な液体を勢いよく後方に噴射しました。 

次は側面から撮ってみます。 
前回と同じく右後脚を軽く持ち上げて体を傾けながら、犬の小便のように排泄しました。(@1:33) 
毎回決まった足を持ち上げるのは、この個体の利き足なのかな? 
それとも、たまたま止まった幹の形状(凹みなど)などから決まってくるのかもしれません。 

次は240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:42〜) 
排尿シーンは(@1:47、2:03、2:22)。 
オシッコし終わった後に腹端に残った最後の雫は、幹に付くと吸い込まれるように無くなりました。 

排尿間隔は? 撮り損ねた回がある?

私は以前、ノコギリクワガタ♀の排尿シーンを飼育下で観察したことがあります。
関連記事(6年前の撮影)▶ ノコギリクワガタ♀のおしっこ噴射【ハイスピード動画】
ノコギリクワガタ♀も腹端を少し持ち上げてピューッと排泄します。 
しかしカブトムシ♀とは異なり、排尿の瞬間にノコギリクワガタ♀は一度も片足を持ち上げませんでした。

撮影後にカブトムシ♀を採寸すべきだったのに、この日はとにかく暑くて、熱射病気味の私はすっかり忘れてしまいました。
気温も測ってません。
 
私はヤナギの種類を見分けるのが苦手です。 
この柳の枝葉や幹の映像・写真から樹種を見分けられる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
つづく→樹液酒場でカブトムシ♀を襲うモンスズメバチ♀【ハイスピード動画】

水辺の獣道を深夜に歩くニホンイタチ【トレイルカメラ】

 

2021年7月中旬・午後23:31・気温16℃ 

タヌキが利用していると思われる水辺の獣道に無人のセンサーカメラ(トレイルカメラ)を仕掛けると、意外な哺乳類が写っていました。 
これはニホンイタチMustela itatsi)ですかね? 
イタチの仲間について勉強不足な私は、テン(ホンドテン)と迷っています。 
赤外線による暗視映像(モノクロ)なので、動物の体色が分かりません。(※ 追記参照) 
体長についての情報も、この映像からは不明です。 
比較対象として、画角内に長さ1mの棒などを予め置いておくべきでしたね。 
現場は山地ではなく平地の湿地帯周辺なので、テンを除外しました。 

深夜にニホンイタチはトレイルカメラの前を右から左へ横切りました。 
遊歩道の匂いを嗅ぎながら、跳ねるように移動します。 
走る際は左右の両足を揃えて跳ぶので、細長い体幹と相まって尺取虫のような動きになります。 
短い映像を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

泥だらけの路上にアメリカザリガニの死骸が1匹転がっているのですが、イタチは特に興味を示しませんでした。 
おそらく腐敗臭を嫌ったのでしょう。 
野上宏『街の水路は大自然』という素晴らしい写真集を拝見していたら、イタチが昼間に生きたザリガニを捕食する見事な生態写真が掲載されていました。(p18) 

何年前か忘れましたが、実はこの現場近くで昼間に1度だけ茶色のイタチを目撃したことがあります。 
農道を素早く走って横断し、草むらに消えました。 
イタチの糞と思われる特徴的な形状の獣糞をあちこちで見かけます。(状況証拠、フィールドサイン) 
この辺りでイタチが生息することを示す証拠映像が撮れたのは初めてで、嬉しい収穫でした。 

※ 動画編集時に映像を正規化して(equaliz0r)明るく補正しています。


【追記】 
できれば夜もカラー動画に撮りたいのはやまやまです。 
動体検知センサーと連動して、夜間に白色光の照明を点灯してから動画を撮ったり、ストロボを焚いて証拠写真を撮ったりする手法もあります。 
しかし私としては(どうしても必要に迫られない限り)あまりやりたくありません。 
私の興味関心は夜行性哺乳類の自然な行動にあるので、強い光で警戒させたくないのです。 
野生動物が無人カメラを恐れてこの獣道を二度と使わなくなってしまったら、それこそ本末転倒です。 
長期間放置すれば野生動物も徐々にカメラの発する光に慣れてくれるらしいのですが、フィールドに設置した無人カメラが夜な夜な光ると、その存在を誰かヒトに知られて悪戯や盗難のリスクも高まりそうです。 
私はむしろ、画像処理技術の進歩に期待しています。 

2021/09/27

オカトラノオの花蜜を吸うスジグロシロチョウの一種

 

2021年7月中旬・午後16:10頃・晴れ 

里山の山腹(林床)に咲いたオカトラノオの群落で スジグロシロチョウPieris melete)またはヤマトスジグロシロチョウPieris nesis)が訪花していました。 
左後翅がボロボロに破損している個体でした。 
常に翅をしっかり閉じたまま吸蜜するので翅表が見えず、私には種類を見分けられません。 
それでも、この組み合わせは初見でした。


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