2014/02/08
ハシボソガラスのクルミ割り行動:Ⅳ投げ落としと貯蔵【野鳥】
2013年10月下旬
農村部の車道でハシボソガラス(Corvus corone)が硬いクルミの実を割っていました。
路上に転がったクルミを嘴に咥えて真上にフワリと飛び上がると、空中で(電線の高さから)クルミの実を落としました。
舗装路の真ん中でクルミの実を脚で押さえながらつついたり咥えたりしていると、坂の上から軽自動車が下りて来ました。
幸い車は徐行してくれましたが、カラスは慌てず騒がずクルミを持って歩道へ移動。
この辺りのカラスはクルミの実を車に轢かせて割るという文化は伝わっていないようで、私は一度も見たことがありません。
昼間も交通量の少ない過疎地域なので、カラスも車をあてにせずに根気強く自力で割るしかないのでしょう。
私が近づいて続きを撮ると、再びクルミを咥えて飛び上がり、電線に止まりました。
すぐに飛び上がると空中でクルミを落としました。
二度、三度と投げ落としを根気よく繰り返します。
最後は電線に止まったままクルミを少し放り投げて下に落としました。
ようやくクルミが割れたようです。
拾い上げると、横っ飛びに飛んで隣の田んぼに持って行きました。
(私に見られているのを嫌ったのかな?)
更に近づいてから続きを撮ります。
畦道の雑草に隠れてよく見えませんが、割れたクルミの穴をほじくって中の実を採食しているようです。
途中でなぜか目の前のイネ科の草(メヒシバ?)をちぎり取りました。
やがて食べかけのクルミを咥えたまま畦道から稲刈り後の田んぼに下りると、刈株の横の地面に埋め始めました。
次にその上から藁を被せて隠しました。
歩いてその場を離れると畦道に戻りました。
隣の田んぼには別個体のカラスが畦道を歩いて地上採食中。
仲間に盗まれないよう、隠し場所を欺く行動をとるのかどうか、見ている私は興味津々。
この田んぼは段々畑というか、左から右へ階段状に下がっています。
そのため、一段下にいるカラスからはおそらくクルミの隠し場所は見えていないと思います。
クルミを貯蔵したカラスも安全だと判断したようで(心の理論)、畦道でカーカー♪鳴いてから飛び立ち、離れた電柱に止まりました。(完)
カラスの貯食行動を見るのは初めてです。
今思うと、カラスが貯蔵したクルミを見に行けばよかったですね…。
何か他の宝物も一緒に埋まっていたかもしれません。
隠し場所に下手に近づくとカラスに攻撃されたかな?
一方クルミの側から考えると、カラスが地中に埋めたのは殻を割り実をほじくった後なので、種子散布には寄与していないと思われます。
向日葵の花でホバリングするニホンミツバチ♀
2013年8月上旬
民家の庭先に咲いたヒマワリにニホンミツバチ(Apis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。
(ヒマワリは若干小型の園芸種かもしれません。)
夏の風物詩を撮っていると、ニホンミツバチは風に揺れる花の手前でホバリング(停空飛翔)を続け、なかなか着陸しません。
後脚の花粉籠に橙色の花粉団子を付けています。
花弁に着陸してもすぐに飛び立ちます。
飛びながら体に付いた花粉を身繕いして花粉籠にまとめているようです。
ハイスピード動画で撮れば面白かったかもしれません。
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2014/02/07
繭を紡ぐオオケンモン(蛾)終齢幼虫【微速度撮影:前編】
2013年10月下旬・室温20℃→18℃
前回の記事はこちら→「オオケンモン(蛾)終齢幼虫の徘徊」
採集して持ち帰ったオオケンモン(Acronicta major)幼虫の食餌植物を急いで調べ、カエデの葉を採取してきました。
ところが毛虫に与えても、口を付けようとしません。
容器内でひたすらウロウロと徘徊し続けるだけです。
これはいよいよ繭作りを始めそうだと予感しました。
プラスチック容器のままでは絹糸が付着しづらいだろうと思い、ティッシュペーパーの空き箱に移して閉じ込めました。
すると案の定、採集したその日の夕方から紙箱内の隅で絹糸を口から吐いて繭を紡ぎ始めました。
絹糸は白色。
作業中の毛虫から少しずつ抜け落ちた褐色の長い毛も繭に織り込まれています。
10秒間隔で夜通し(12時間45分間)インターバル撮影した計4,566枚の連続写真を素材に早回し映像を制作しました。
補助照明としてUSB-LEDリングライトを使用。
後半から影取りディフューザーを装着してみると、光が和らいで繭の褐色がよく見えるようになりました。
このとき私は知らなかったのですけど、自然界のオオケンモンは地中に潜って営繭するそうです。
飼育下で土を入れなくても繭を作ってくれました。
つづく→微速度撮影:後編
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