2014/02/02

台風の強風で遊ぶハシボソガラスの群れ【野鳥】



2013年10月中旬

台風の影響で強風が吹き荒れる日でした。
稲刈り後の田んぼでハシボソガラスCorvus corone)が群れていました。
飛び立っても強風に逆らっては進めずに煽られて流されてしまいます。
着陸するのも一苦労。
数羽で追い掛けっこするように飛んで遊んでいるカラスもいます。
嵐の日に風乗り(ウィンドサーフィン)を楽しんでいるように見えました。

私の心象風景ではゴッホの描いた名画「カラスのいる麦畑」を少し連想したのですけど、改めて映像を見直すと全く雰囲気が違いましたね(笑)。


【追記】
塚原直樹『カラスをだます』によると、
風の強い日、カラスが上空で気流をうまく捉えて、風乗りを楽しんでいるような姿を見かけることがある。微妙な気流の変化を感じ取っているのは、おそらく翼だ。(中略)台風のような強風の日もカラスは空を飛ぶ。(中略)風が強い日の飛び方をよく見ると、尾羽を小刻みに動かしてバランスをとっているのがわかる。まあ、思い切り風に流されていくのを見かけることもあるのだが。(第2章「カラスになりきる」より引用)

改めて動画を見直しても、尾羽の細かな動きまでは分かりませんでした。

台風の日にスーパースローで撮影する必要がありそうです。 





ニホンミツバチ♀の吸水行動?



2013年10月中旬

ニホンミツバチ♀(Apis cerana japonica)が地面に降りて濡れた小石を舐めているようです。
山道の轍(わだち)が沢の水で濡れている部分なので、吸水ですかね?
背側のアングルではよく分かりませんが、土を口に入れたようにも見えます。
蝶がよくやるようにミネラル補給かもしれません。



2014/02/01

ドングリから脱出したコナラシギゾムシ?終齢幼虫の歩き方



2013年10月上旬

シギゾウムシの生活史を謎解きした本『わたしの研究11:どんぐりの穴のひみつ』を読んでとても感動しました。


早速、私も真似して里山でドングリを拾い集めてきました。
ガラス瓶に入れて保管。

やがて、ドングリの中で実を食べて育ったシギゾウムシの一種、おそらくコナラシギゾムシCurculio dentipes)、の終齢幼虫が蛹化するためにドングリの硬い殻に穴を開けて脱出しました。
容器内を徘徊する幼虫をガラス瓶越しに接写してみました。
歩脚は完全に退化しているのに、体全体を蠕動させて活発に前進します。
驚いたことに、ガラスの壁面を少しだけなら登れるようです。
滑落しても七転び八起きで繰り返しガラスの壁を登ろうとします。
(ここまでの映像はYouTubeの動画編集時に自動色調補正処理を施してあります。)

深いガラス瓶を自力で登って脱出できる力はさすがに無さそうです。
幼虫を瓶から取り出して、方眼紙上に乗せてみました。
体が伸び切ったときの体長は〜8.5mm。
1対の鋭い大顎を歩行面に打ち込み、そのグリップで力強く前進していることが分かりました。
まるでアイスハーケンやピッケルのようです。

(セイウチも手足が退化したら2本の長い牙だけで浜辺を徘徊するようになるかもしれないなー、と妄想してみました。)
転んで仰向けになっても、自力で起き上がれます。


幼虫がドングリの中から穿坑して脱出する過程を動画に記録したかったのですけど、忙しくて片手間に見ているだけでは撮り損ねてしまいました。
来年こそはじっくり腰を据えて(覚悟を決めて)取り組むつもりです。
まるで未知の世界なので、今年は飼育経験を積むための練習です。
ドングリの勉強もしなくちゃなー。
今回拾い集めたドングリの樹種はコナラかミズナラかな?

つづく→「コナラシギゾウムシ?終齢幼虫の徘徊運動【微速度撮影】


【追記】
新開孝『虫のしわざ観察ガイド—野山で見つかる食痕・産卵痕・巣』という痒いところに手が届く素晴らしい図鑑に「ハイイロチョッキリとコナラシギゾウムシの幼虫の区別点」というマニアックな比較写真が掲載されていました。
ハイイロチョッキリの頭部は大半が白色で、胴部にめり込んでいるが、コナラシギゾウムシでは、赤茶色で大きい。(p129より引用)
したがって、今回私が観察した幼虫はコナラシギゾウムシで良さそうです。
幼虫の形態以外にも、ドングリ内に残された糞の形状に違いがあるのだそうです。



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