2023年3月下旬・午後12:25頃・晴れ
橋の下を流れる小川の岸辺でルリシジミ♂(Celastrina argiolus)が岩の上に止まっていました。
今期初見の個体です。
ルリシジミは蛹で越冬するらしく、こんなに早く成虫が羽化したのも温暖化の影響かもしれません。
日当たりが良いのに日光浴しないで翅を閉じたままということは、むしろ暑いのでしょう。
歩き回りながら口吻を伸ばして岩の表面を舐めていました。
急に岩から飛び立ち、辺りをせわしなく飛び回ると、翅の裏表で色が違うために、青紫色と白っぽい灰色がちらちらと点滅します。
飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、開いた翅表が淡紫青色であることから♂と判明しました。
多くの種類の蝶で♂は地面や汚物を舐め、性成熟に必要なミネラル成分を摂取することが知られています。
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同一個体のルリシジミ♂が次に止まったのは、平べったい小石でした。
やはり赤茶けた色(酸化鉄?)の石で、鉱物学的に共通の名前がありそうです。
(私は地学に疎いので、ご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてください。)
今回は石の表面そのものではなく、石に付着した泥(砂)が乾いた部分を好んで舐めていました。
翅をしっかり閉じたまま、後翅を互いに擦り合わせました。
チョロチョロと流れる小川の土手にはオオイヌノフグリやヒメオドリコソウなどの群落が可憐な花を咲かせているのに、ルリシジミ♂は訪花しませんでした。
撮影時期が早春ということで近縁種スギタニルリシジミの可能性も考えましたが、この個体は翅裏が灰色で褐色みがなかったので、除外しました。
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