2018年12月下旬
池の岸で羽繕いしているカワウを撮影していたら、背後の水面でカルガモ(Anas zonorhyncha)の♀♂カップルがいちゃつき始めました。
画面の左上角にご注目。
向かい合った♀♂ペアがお辞儀(首を上下に伸縮)を交互に繰り返しています。
これが求愛行動のようです。
左に居た個体♂が♀の背後に回り込むとマウントし、交尾に成功しました。
♂を背負った♀は、ほぼ水没してしまい、辛うじて頭だけが水面に浮いている状態です。
慌ててカルガモにピントを合わせたものの、時すでに遅し。
交尾は数秒で終わり、♀♂ペアは別れました。
この間、カルガモの鳴き声は何も聞き取れませんでした。
※ いつものように動画編集時に手ブレ補正すると副作用で却って不自然な映像になったので、今回はそのままお届けします。
八木力『冬鳥の行動記:Ethology of Wild Ducks』を紐解いてカモ類の交尾行動を調べると、
交尾には♀との合意が必要なので、♂が♀に近づきながら頭部を上下させるヘッドトッシングを行なって交尾を促し、これに♀が同調して頭部を上下させれば同意の合図。
♀は交尾受け入れの姿勢をとります。♂は♀の後頭部をくわえてマウンティング。
交尾終了後、♀は必ず(儀式的水浴びと)転移性羽ばたきを行ない、♂はまれに行なうことがあります。 (p58より引用)
抜粋部の前の章に書いてあった求愛行動についての解説を読むと、どうやら今回は、求愛行動の前半と交尾後の行動を見逃してしまったようです。
カルガモの配偶行動は冬に行われると知ったので、次こそは一部始終をしっかり動画に記録しようと心に決めました。
しかし意気込んで水辺に通っても、残念ながらこの冬は物に出来ませんでした。
ごくありふれた普通種の留鳥なのに、なかなか手強いです…。
【追記】
1年後、川で交尾するカルガモをじっくり観察することが出来ました。
▼関連記事(1年後の撮影@川面)
カルガモ♀♂の求愛・交尾行動(冬の野鳥)
カルガモ♀♂(野鳥)@池水面+交尾 |
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