2018年10月上旬
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カルガモの群れに混じって川面の岸辺で休むカイツブリ(野鳥)
やがて警戒を解いたカイツブリ(Tachybaptus ruficollis)は、対岸でカメラを構えている私から距離を保ちながらも、川面をせかせかと縦横無尽に泳ぐようになりました。
勢いを付けて水中に潜ったのは、小魚や水生昆虫を捕食するためでしょう。
潜水して川面に波紋が広がると、次にどこで浮上するか予想できず、神出鬼没です。
水中で結構長い時間、息を止めていられるようで、見失ってしまいます。
初めは川岸近くで潜水していたカイツブリは、やがて川の中央でも潜水するようになりました。
潜水直後に獲物を何も捕らえていないことが多く、ここはどうも、あまり獲物の豊富な漁場ではなさそうです。
後半で浮上した際にようやく嘴に何か細長い黒っぽい獲物を咥えているのが見えました。(@1:54、2:20)
遠いので獲物の正体は不明です。
運良く再浮上まで記録できた映像を見直すと、潜水時間は最長でなんと46秒間でした。
余談ですが、カイツブリの学名は属名Tachybaptusが「早く潜るもの」という意味で、種小名ruficollisが「赤い頸の」という意味らしく、名は体を現す良い学名ですね。(大田眞也『田んぼは野鳥の楽園だ』p151-152より)
また、この動画では同じ川に生息するカルガモとカイツブリが登場し、潜水ガモと陸ガモ(淡水ガモ)の体型を比較することができます。
カイツブリは潜水ガモなので水に浮かんだときに尻の部分に丸みがあり、陸ガモ(淡水ガモ)のカルガモは尻の部分は上にはね上がったようになっているらしい。
参考:『ヤマケイジュニア図鑑3:鳥』p102
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【追記】
水野仲彦『野鳥のくらし:卵から巣立ちまで』によると、
(カイツブリは)平たい櫂状の脚指や丸い体形は泳ぎや潜水に適し、約30秒間、水中を動き回ることができる。 (p60より引用)私の観察では、それより長い潜水時間でした。
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