2024/02/02

昼間にミズキの幹を下るスジクワガタ♂

 

2023年6月上旬・午後14:45頃・晴れ 

ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣する平地の二次林で、若いミズキの木を下向きになって降りて行くスジクワガタ♂(Dorcus striatipennis striatipennis)を見つけました。 
白っぽい幹に黒々としたクワガタムシが動いているとよく目立ちます。 
(鳥に捕食されるのではないかと心配です。) 
地上に向かって幹をどんどん下りていきます。 
小さなアリ(種名不詳)とすれ違いましたが、ニアミスしなかったので何事も起こりませんでした。 

採集・採寸するつもりだったのに、私がちょっと目を離した隙に地上に下りたようで、見失ってしまいました。 
ミズキの根元や地表に達してからの行動を見届けるまで動画を撮り続けるべきでした。 
写真を見直すと大顎の内歯が2歯あるので、コクワガタ♂ではなくスジクワガタ♂ですね。
「スジ」クワガタと言っても鞘翅に縦筋が無いので、比較的大型の個体なのでしょう。 
 岡島秀治、山口進『検索入門クワガタムシ
上翅は小形の個体で明瞭な縦条をもつが、中〜大形の個体になるにしたがって次第に不明瞭となり、やがて消失する。(p108より引用)

現場では樹種が分からなかったのですが、樹皮、葉裏および未熟果の写真から総合的にミズキと判明しました。 
スジクワガタ♂はミズキの木の上部で樹液を吸っていたのかもしれませんが、ミズキの樹液酒場なんて私は見聞きしたことがありません。
ネット検索すると、ミズキから滲み出る樹液はファフィア酵母なる特殊な酵母の分解作用で発酵すると鮮やかなオレンジ色になるらしい。

最後は引きの絵(全景)から上にパンして林冠の様子を写しました。 
雑木の葉がびっしりと重なり合うように生い茂り、日光が射し込む林冠ギャップが殆どありません。 (空が見えない)
ミズキの左隣に生えた、棘だらけの細い幹は若いハリギリの木です。 
すぐ右にはアナグマの巣穴があります。 

※ 分かりやすく見せる演出の都合上、動画素材の順序を入れ替えました。 
明るい日中でもかなり薄暗い林内で望遠マクロにすると、画質が少々粗くなってしまいます。

2024/02/01

雨夜にアナグマの営巣地で餌を探し歩く野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月上旬 

梅雨入り前ですが、ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)で雨夜に出没する野ネズミ(ノネズミ)の動画をまとめてみました。 

6/2には線状降水帯が形成され、長雨が終日降り続きました。


シーン1:6/2・午前1:23・(@0:00〜) 
画面の赤丸に注目してください。 
二次林の林床で深夜未明に野ネズミが立ち止まって、何かしています。 
何かを採食したのか、顔を拭っている(毛繕い)のか、よく分かりません。 
手前にあるアナグマの巣口Lを迂回して、チョロチョロと左へ向かいました。 


シーン2:6/2・午前3:47・(@0:16〜) 
餌を探し求めて左のエリアをウロチョロしています。 


シーン3:6/2・午後20:12・(@0:24〜) 
同じ日の晩になると、夜行性の野ネズミが活動を始めました。 
画面の右端から右へ。 


シーン4:6/2・午後20:39・(@0:39〜) 
画面中央から左へ。 


シーン5:6/2・午後22:07・(@0:40〜) 
小雨が降る中、右のエリアを野ネズミがウロチョロしています。 


シーン6:6/2・午後22:26・(@0:58〜) 
左奥の灌木の方へ向かいました。 


※ 雨音が聞き取れるように動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
雨夜の森で地面を多足類が活発に徘徊していたのですけど、うっかり編集でカットしてしまいました。 
野ネズミが見つけていたら捕食したかな? 
アナグマやタヌキならどうでしょう? 


強風の日にウィンドサーフィンや掴み合いの空中戦を楽しむハシボソガラスの群れ(野鳥)

 

2023年6月上旬・午後15:15頃・晴れ 

山麓の農村部にそびえ立つ2本のスギ(杉)高木の梢からハシボソガラスCorvus corone)の群れが繰り返し飛び立っていました。 
晴れているものの強風が吹き荒れる日で、樹上のカラスは軽く飛び上がると翼の角度を少し変えるだけで急上昇したり急降下することが可能です。 
隣の木にふわりと飛び移りました。 
4羽のカラスが強い逆風を利用してウィンドサーフィン(風乗り遊び)を楽しんでいるようです。 

樹冠に止まった個体がお辞儀をしながら鳴いていますが、風切り音がうるさくて聞き取れません。 
鳴き声が聞こえなくても、鳴き方の姿勢だけでハシボソガラスと分かります。 

杉の木から相次いで飛び上がった2羽が空中で互いに追いかけっこを始めました。 
強風で流されてしまうスリルが楽しいのでしょう。 
元の止まり木に戻るのも大変で、強風に逆らって必死で羽ばたいています。 

強風下の空中戦を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:20〜) 
空中で互いに足で蹴り合ったら絡み合ってしまい、きりもみ状態で落ちていきます。 
地上に墜落する寸前で離れました。 
まるで本で読んだことのある猛禽類の求愛行動みたいです。 

空中戦も含めて遊びの行動だと私は解釈しましたが、止まり木を巡る本気の縄張り争いだった可能性もありますかね? 
スギ樹上に塒入りするにはまだ早い時間帯でした。 


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