2024/01/26

山中の池で泳ぐトウホクサンショウウオの幼生

 



2023年6月上旬・午後13:30頃・晴れ 

里山の湧き水が溜まった泉に久しぶりの定点観察に来てみると、トウホクサンショウウオHynobius lichenatus)の卵嚢は無くなっていました。 
孵化したはずなので水中を探すと、トウホクサンショウウオの幼生が泳いでいました。 
撮影中は1匹しか気づかなかったのですが、冒頭のシーンで画面の左端に居たもう1匹が落ち葉の下に素早く潜り込みました。 
浅い水中にただ浮いているだけの時間が長く、ときどき尾びれをくねらせて前進します。 
緑の藻が水底に生えているのに、採食行動は見られませんでした。 
 水中で黒いオタマジャクシとニアミスしたり、アメンボが水面を滑走したりしても、トウホクサンショウウオの幼生は無反応でした。 

後半は水面からの乱反射が眩しくなりました。 
偏光フィルターをレンズに装着すべきでしたね。

前年にこの池で初めてトウホクサンショウウオの幼生を見つけたときは、興奮のあまり手掴みで慌てて捕獲し、観察ケースに入れて撮影しました。
今回ようやく繁殖池での自然な遊泳シーンを動画で記録することが出来ました。


 
アズマヒキガエルBufo japonicus formosus)の幼生と思われる黒いオタマジャクシの大群も日向の浅い岸辺で蠢いていたのですが、前年と同じなので、その動画は割愛します。 
サンショウウオの幼生は共食いするらしく、同じ池で高密度に群れて暮らすことはありません。



2024/01/25

深夜の原っぱをうろつくホンドタヌキの親と巣口で留守番する幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月上旬

休耕地に掘られたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の巣穴を監視するトレイルカメラの設置場所を変更しました。 
ローアングルでの撮影は色々と問題があったからです。 
巣穴まで少し遠くなるのですが、オニグルミ立木の幹に固定し、ハイアングルから(俯瞰で)狙うことにしました。 


シーン1:6/1・午後23:00・気温17℃(@0:00〜) 
深夜に親ダヌキが原っぱを左から右に歩いて、巣穴に入ったようです。 
雑草が伸び放題のため、巣穴は隠れて見えません。 

親ダヌキはすぐに出巣して、奥に歩き去りました。 
巣口で別個体の目が白く光っているのは、おそらく留守番している幼獣でしょう。 

監視カメラを巣穴から相当離したので、タヌキは警戒しなくなり、自然な行動が記録できるようになりました。 
逆に巣穴まで遠過ぎて暗視映像の撮影は無理か?と心配でした。
新機種のトレイルカメラでは内蔵された赤外線LEDの明るさを最強(far)に設定することが可能で、結構遠くまで写っていました。 
その代わり、電池は激しく消耗することになります。 


シーン2:6/3・午前1:11・気温16℃(@0:54〜) 
2日後の深夜、原っぱを親ダヌキが左から右へ歩いて、奥の巣穴に立ち寄ってから右奥に向かって歩き去りました。 
現場検証すると、原っぱにはタヌキの獣道が何本か走っていることが分かります。

手前に伸びたオニグルミの枝葉が赤外線を反射して、邪魔ですね。 
特に、上から垂れ下がるオニグルミの枝葉が白飛びしています。 
次に現場入りしたときには、カメラの設置アングルを工夫するか、この邪魔な枝葉をなんとか取り除かないといけません。 


ハルニレ樹上で交尾するヨツモンカメムシ♀♂

 

2023年5月下旬・午前11:15頃・くもり

平地のスギ植林地に自生する若いハルニレ灌木の枝先でヨツモンカメムシ♀♂(Urochela quadrinotata)が交尾していました。 
動画で撮っても、逆向きで交尾するカメムシの♀♂ペアに動きはありませんでした。 
しばらくして私が撮影アングルを変えたら、V字姿勢で交尾していました。 
性別の見分け方を知らないのですが、腹部がやや膨満している個体が♀なのでしょう。 

関連記事(6年前の撮影)▶ ヨツモンカメムシ♀♂交尾中の綱引き 


以前もハルニレ樹上でヨツモンカメムシ♀♂が交尾していたので調べてみると、ニレ科植物を寄主(食樹)とするらしく、納得しました。 
余談ですが、ヨツモンカメムシは日本のクヌギカメムシ科では唯一、成虫で越冬するそうです。(一般的には卵越冬。)

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