2022年8月下旬・午後13:45頃・くもり
林道の下草に点々と残る泥汚れを辿っていくと、また新たにフィールドサインの泥汚れを見つけました。
林道脇に立つ柳(樹種不詳)の幹の根元付近に泥がべっとりと厚く塗り付けられていて、それが白く乾いていました。
泥浴びをした後のニホンイノシシ(Sus scrofa leucomystax)が柳の幹に体をゴシゴシと擦り付けて泥を落としたり、痒い体を掻いたりしたのでしょう。 泥汚れの地上からの高さを測ると、最大50〜60cmでした。
これがイノシシの体高を反映しているのでしょう。
樹皮に付着したイノシシの抜け毛は見つけられませんでした。
遠くから見ると、まるで白いペンキを塗ったようでかなり目立ちます。
イノシシが縄張りを宣言するサインポストの役割もあるのでしょうか?
マーキングした部位よりも更に下の地面に近い根際の幹は苔むしていました。
ちなみに、この柳の木も豪雪地帯の山地に特有の湾曲した樹形です。
冬に深く積もった雪の重みで斜めに這うように幼木が伸びてからグィーンと上向きに曲がりながら育った歴史を物語っています。
柳の樹高を示すためにカメラを上にパンすると、幹の上半分がポッキリ折れていました。
おそらくカミキリムシの幼虫などに材を食い荒らされて幹の強度が弱くなり、強風に耐えられなくなったのでしょう。