2021/04/13

晩秋の刈田で落ち穂広いするキジ♂(野鳥)

 

2020年11月下旬・午前11:55頃・くもり 

枯れヨシ原の上を低空で滑空してきたキジ♂(Phasianus versicolor)が隣接する刈田に降り立ちました。 (映像なし) 

しばらく辺りをキョロキョロ見渡したり、ヨシ原に逃げ帰る素振りを見せたりしましたが、警戒を解くと刈田と畦道を歩きながら採食を始めました。 
おそらくイネの落ち穂拾いをしているのでしょう。 
 後半になるとキジ♂は、田んぼの隣で大根?を栽培している小さな畑に行きました。 
しかし大根?の青菜を食害するでもなく、土手に自生する雑草を啄んでいました。 
再び刈田に戻り、一箇所で落ち穂拾いを長々と続けています。 

長時間観察しても、繁殖期ではないこの時期のキジ♂は縄張り宣言の母衣打ち♪を全くやりませんでした。 
「キジも鳴かずば撃たれまい」
右奥の枯れヨシ原にキジ♀が潜んでいるような気がするのですけど、確認できていません。

▼関連記事(6年前の撮影)  
秋の刈田で採食するキジ♂(野鳥)
 

   

繭塊の外で蛹化したサムライコマユバチ:寄主ナシケンモン(蛾)幼虫

 

ナシケンモン(蛾)の飼育#11

前回の記事:▶ 寄主ナシケンモン(蛾)幼虫の体外に脱出して繭を紡ぐサムライコマユバチ終齢幼虫の群れ(3)10倍速映像
2020年11月中旬・午後22:35頃・ 

寄主から脱出して繭塊を作ってから8日後。 
サムライコマユバチの一種(Cotesia sp.)幼虫の中で繭塊から一旦こぼれ落ちた者は、繭塊に戻れず、裸でまま蛹化していました。 
単独では自分の繭を正常に紡げないのかもしれません。

フワフワした白い繭塊の中で発生(完全変態)が進行している様子を見ることはできませんが、裸の蛹なら直接観察することが可能です。 
寄生蜂の蛹は全体が薄い黄色ですが、黒い複眼が目立つようになりました。 
長い触角も見えます。 
蛹の心臓(背脈管)の拍動が透けて見えるかと期待して動画に撮ってみたのですけど、動いていませんでした。 
側面を向いていた隣の個体も接写すべきでしたね。 

裸の蛹は、繭塊どころかベニバナボロギクの葉からもこぼれ落ちています。 
もしこれが自然界なら、繭塊に覆われていない裸の蛹は死亡率が上がるはずです。 
アリに見つかって捕食されたり、二次寄生バチ♀に真っ先に産卵されたりしてしまうことでしょう。 
また、微小な寄生バチの蛹は繭に覆われていないと乾燥に弱いはずです。 
密閉容器に入れているのですが、無事に成虫が羽化するでしょうか? 

寄主のナシケンモン幼虫はさすがにもう死んだようで、全く動きません。(右が頭部) 


 

2021/04/12

ガソリンスタンドにクルミを投下して割るハシボソガラス(野鳥)

 

2020年11月下旬・午後13:50頃・くもり 

交通量の多い国道沿いで建物にハシボソガラスCorvus corone)が飛来して屋上の縁に止まりました。 
どこからか拾ってきたクルミ(おそらくオニグルミ)の堅果を嘴に咥えています。 
屋上の縁でクルミの実を持ち歩いている間に、カラスはうっかり屋上の敷地内にクルミを落としてしまいました。 
慌てて取りに行き、屋上の縁に戻って来ました。 
クルミを足で押さえつけて嘴でコツコツとつついても硬くて割れません。

ハシボソガラスはクルミを咥えたまま飛び立って急上昇すると、空中でクルミを離して下に落としました。 
どうやら落としたクルミの実がガソリンスタンドの敷地内で転がって、カラスも見失ってしまったようです。 
物陰の下を覗き込んでクルミの実を探しています。 
頭を下げ、嘴を横に寝かせるように路面に付けていました。 
これは以前、浅い水たまりで水を飲んだときにも観察した嘴の特殊な使い方です。
▼関連記事(11ヶ月前の撮影) 
ハシボソガラスが浅い水たまりで水を飲む方法(冬の野鳥)
動画をスロー再生すると、ハシボソガラスは何か小さな固形物を拾い食いしていました。 
(ガソリンスタンドの濡れた路面から水を飲んだ訳ではありません。) 
おそらく空中投下によるクルミ割りに成功し、粉々に砕け散ったクルミの種子の破片を食べたのでしょう。 

つがい相手と思われる別個体が左から別個体が歩いて登場しました。 
仲間が何を食べているのか興味津々です。 
仲間のクルミ割り行動の一部始終を見ていたはずですから、きっと真似できるでしょう。

賢いカラスのくるみ割り行動と言えば、交差点の路上にクルミを置いて通りかかる車のタイヤに割らせる例があまりにも有名です。 
しかし私はそのやり方をするカラスを実際に見たことがありません。 
私が普段通っているフィールドは過疎地で車の交通量が少ないために、当地の田舎カラスは車をあてにせず専ら固い舗装路への投げ落とし行動でクルミを割っています。 
今回の現場は交通量の多い国道沿いだったので、交差点で車に割ってもらうかな?と期待したのですが、クルミの割り方は変わり映えしませんでした。 
やはり当地のカラスにはスマートなくるみ割りの文化が伝来していないようです。 
今回のハシボソガラス個体は、交通量の多い大通りではなく、横にあるひと気のないガソリンスタンドの敷地内にクルミを落としました。 
車がひっきりなしに走って来る国道にクルミを落としてしまうと、危なくて割れた実を取りに行けないのでしょう。 
交差点と信号機の仕組みを理解してくるみ割り行動に利用する方法をいつか編み出してくれるかな? 
 

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