2020年11月下旬・午後13:50頃・くもり
交通量の多い国道沿いで建物にハシボソガラス(Corvus corone)が飛来して屋上の縁に止まりました。
どこからか拾ってきたクルミ(おそらくオニグルミ)の堅果を嘴に咥えています。
屋上の縁でクルミの実を持ち歩いている間に、カラスはうっかり屋上の敷地内にクルミを落としてしまいました。
慌てて取りに行き、屋上の縁に戻って来ました。
クルミを足で押さえつけて嘴でコツコツとつついても硬くて割れません。
ハシボソガラスはクルミを咥えたまま飛び立って急上昇すると、空中でクルミを離して下に落としました。
どうやら落としたクルミの実がガソリンスタンドの敷地内で転がって、カラスも見失ってしまったようです。
物陰の下を覗き込んでクルミの実を探しています。
頭を下げ、嘴を横に寝かせるように路面に付けていました。
これは以前、浅い水たまりで水を飲んだときにも観察した嘴の特殊な使い方です。
(ガソリンスタンドの濡れた路面から水を飲んだ訳ではありません。)
おそらく空中投下によるクルミ割りに成功し、粉々に砕け散ったクルミの種子の破片を食べたのでしょう。
仲間が何を食べているのか興味津々です。
仲間のクルミ割り行動の一部始終を見ていたはずですから、きっと真似できるでしょう。
賢いカラスのくるみ割り行動と言えば、交差点の路上にクルミを置いて通りかかる車のタイヤに割らせる例があまりにも有名です。
しかし私はそのやり方をするカラスを実際に見たことがありません。
私が普段通っているフィールドは過疎地で車の交通量が少ないために、当地の田舎カラスは車をあてにせず専ら固い舗装路への投げ落とし行動でクルミを割っています。
今回の現場は交通量の多い国道沿いだったので、交差点で車に割ってもらうかな?と期待したのですが、クルミの割り方は変わり映えしませんでした。
やはり当地のカラスにはスマートなくるみ割りの文化が伝来していないようです。
今回のハシボソガラス個体は、交通量の多い大通りではなく、横にあるひと気のないガソリンスタンドの敷地内にクルミを落としました。
車がひっきりなしに走って来る国道にクルミを落としてしまうと、危なくて割れた実を取りに行けないのでしょう。
交差点と信号機の仕組みを理解してくるみ割り行動に利用する方法をいつか編み出してくれるかな?
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