2020/01/06

オオアワダチソウの花で食餌する赤銅型のコアオハナムグリ



2019年8月下旬・午後13:10頃

▼前回の記事
オオアワダチソウの花で食事するコアオハナムグリ緑色型

河畔林の林縁に咲いたオオアワダチソウの群落で、コアオハナムグリGametis jucunda)の緑色型だけでなく、赤銅型も訪花していました。
花穂で歩き回りながら頭を突っ込んで、花粉や花蜜を夢中になって食べています。
風が吹くと花穂が揺れて撮影しにくいので、左手で花穂の先を指で摘んで固定してから動画を撮りました。

今回は林縁の日陰で茶色っぽく見えますが、直射日光が当たればもっときれいな金属光沢のある赤銅色に見えるはずです。

(コアオハナムグリは鞘翅に白っぽい毛が密生しているため、見た目であまり光沢が出ません。)
同種なのに鞘翅の色が多型(色彩変異が多い)なのは面白い現象です。
最近テレビの動物番組で紹介された中南米のプラチナコガネは、同種の個体群の中でも黄金色と銀色の多型があるそうです。
こうした甲虫の構造色の多型が生じる理由をDNAレベルで解明すれば(至近要因)、究極要因(進化要因)と絡めたエボ・デボの面白いテーマとして一般受けしそうです。
私が知らないだけで、既に解明されているのかな?
例えば、フィールドで見かけるコアオハナムグリの赤銅型は少数派ですけど、劣性遺伝なのでしょうか?

同じ株の隣の花穂では1頭のベニシジミLycaena phlaeas daimio)夏型も訪花していました。
翅を半開きにしたまま、カメラを近づけても逃げずに静止していました。
動画を撮り始めたら吸蜜を止めてしまい、残念でした。

つづく→


コアオハナムグリ赤銅型@オオアワダチソウ訪花+摂食+ベニシジミ@訪花吸蜜

2020/01/05

舗装路で産卵を試みるショウリョウバッタ♀



2019年8月下旬・午後15:30頃

河川敷の舗装路でショウリョウバッタ♀(Acrida cinerea)がじっと静止していました。
やがて警戒を解くと、手前に引き寄せていた後脚を戻しました。

ただの休息かと思いきや、腹端を路上に接地しています。
後脚も広げて6本脚でしっかり踏ん張ると、舗装されたアスファルトを腹端で掘ろうとしていました。
舗装路のすぐ横には芝生の地面が広がっているのに、なぜわざわざ硬いアスファルトで産卵を試みるのでしょう?
砂利道だと誤認しているのかもしれません。
路上を徘徊していた微小なアリ(種名不詳)が足先や産卵管に触れると、ショウリョウバッタ♀は慌てて体の向きを変えました。

▼関連記事(8年前の撮影)
舗装路で産卵を試みるヒガシキリギリス♀

つづく→跳んで羽ばたくショウリョウバッタ♀【ハイスピード動画】


ショウリョウバッタ♀@舗装路+産卵前試掘

境界標に座りクズの蔓を食すニホンザル



2019年7月下旬・午前7:45

朝の山麓でニホンザルMacaca fuscata fuscata)が腰掛けていたのは、キノコ(サルノコシカケ)ではなく、林縁に打ち込まれたコンクリートの古い境界標でした。
おもむろにクズの蔓の先端を口で噛み切り、食べ始めました。
途中でこちらを振り返ってくれたおかげで、採食メニューが判明しました。

奥の茂みでは白猿らしき個体が背の高いヨモギ?を採食中です。

食べ終わると境界標から林道へ出てきて、別個体と追いかけっこが始まりました。

クズの蔓はニホンザルが夏の山林でよく食べるメニューのようです。


▼関連記事
クズの蔓を食べる野生ニホンザルの群れ (2016年6月)
クズの蔓を採食するニホンザルの群れ (2012年6月)


ニホンザル@境界標+クズ蔓採食

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