2014/02/01

芝生で虫を捕食するハクセキレイのつがい【野鳥】



2013年10月中旬

川の裏手にある公園でハクセキレイMotacilla alba lugens)のつがいと思われる2羽が芝生を嘴でつついて回り、虫を捕食していました。
ときどき身震いして羽根に付いた水滴を落としています。
激しいにわか雨が降り出したので、樹の下で雨宿りしながら望遠で撮影しました。

黒斑が濃い方が♂、全体に薄い方が♀(または若鳥?)


フタモンアシナガバチ♂の群飛と誤認交尾【HD動画&ハイスピード動画】



2013年10月上旬

道端の石垣でフタモンアシナガバチ♂(Polistes chinensis antennalis)が群飛していました。
♂は顔(頭楯)が薄黄色で触角の先がカールしているので簡単に見分けられます。

石垣で日光浴(休息)しながら交尾相手の新女王♀が飛来するのを待ち伏せしているようです。
ところが集まるのは♂ばかりで、♀との交尾に成功した♂は一匹も見当たりません。(深刻な嫁不足)
そそっかしい♂は周囲の♂を♀と誤認してお互い手当り次第に飛びついて交尾を試みています。

巣がどこにあるのか不明です。



このようにあまりにも忙しない行動を記録するにはハイスピード動画(240-fps)の出番です。
気づいた点をメモ。

  • 石の上で身繕いしている♂に別の♂が飛び付いて来ます。
  • 空中戦のように飛んで追いかけっこしている♂達もいます。
  • 石の上で休む♂は、別個体♂がマウントしようと迫ると腹部を高く持ち上げることがあります。これが交尾拒否の姿勢なのでしょうか。
  • 襲われても腹端や翅を持ち上げたりせず従順にじっとしている♂もいます。もちろん同性愛的な行動ではないでしょう。相手がすぐに誤認に気づき、勝手に飛び去ってくれました。
  • 飛びつかれる前に自分から飛び去って身をかわす♂もいます。
  • ♂が♂にマウントしているところに更に3、4匹目の♂が飛来・参戦して組んず解れつの大騒ぎになるケースがありました。
  • 襲いかかる方は誤認しようがとにかく似た相手を確保するスピードを優先するようで、体の前後の向きが逆にマウントすることも多々あります。
  • ♂には毒針がないので、襲われても噛み付くぐらいしか反撃の手段がありません。しかし喧嘩や闘争にはなりません。♀と交尾する前に♂同士が戦って順位を決めているのだとしたら非常に面白いですけど…。ニホンザルのように儀式的なマウント合戦を繰り返して社会的な順位を決めている…とか妄想してみました。
もしも実験で♀の死骸や標本を野外に置いたならば、雄蜂♂は飛びついて来るでしょうか?




松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』p74-75によれば、
日本産のアシナガバチ類の交尾は、9〜10月の晴天の日の日中、午前10時から午後1時ごろまでのあいだ、となっている。
種類によって、交尾のおこなわれる場所とその方法が異なり、つぎのような行動型に区別される。(1)巣口待ち伏せ型、(2)一定コース飛びまわり型、(3)縄張り型、(4)空中交尾型
そしてフタモンアシナガバチは「♂は、樹冠の頂部、林縁、山道にそって一定のコースを飛びまわり、そこを通過する新女王をとらえて交尾する」タイプ(2)だと記してありました。
しかし個人的には、タイプ(3)(4)のケースもあり得るのではないかと疑っています。
肝心の交尾行動を未だ実際に観察できていないので、心に秘めているだけですけど。
今回の映像に記録された雄蜂の行動はまさに、「花、岩、樹上などの一定の場所で縄張りをつくり、そこで新女王を待つ」というタイプ(3)縄張り型ではないでしょうか。
ちなみに、セグロアシナガバチの交尾はタイプ(3)らしい。



2014/01/31

ハシボソガラスのクルミ割り行動:投げ落としⅢ【野鳥】



2013年10月中旬

農村部の路上でハシボソガラスCorvus corone)が硬いクルミの実を啄んでいました。
こちらを見て警戒しています。
クルミの実を咥えて飛び上がり、電線に止まりました。
電線で横歩きをして狙いを定め、下の舗装路にクルミをぽとりと落としました。
追いかけるように自分も飛び降りてクルミを回収。
実を咥えたまま飛んで逃げてしまいました。
どうやら私に見られているとカラスも落ち着いて作業できないようです。

カラスのクルミ割り行動は何度か撮影できるようになったのですけど、割れた実をほじくって食べるところまではなかなか見せてくれません。
私のフィールドのカラスは高所に止まって単純に落とすタイプと飛び上がって空中から投げ落とすタイプと2種類やり方があるようですけど、今回は前者でした。

『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p90によると、貝やクルミを落として割る行動はこれまでのところ確実な記録はハシボソしかないらしい。





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