2021/10/19

滑翔するノスリの鳴き声♪を声紋解析してみる(野鳥)

 

2021年7月下旬・午後12:15頃・晴れ 

山麓の林道を私が歩くと、ノスリButeo japonicus)がピーピー♪と甲高く鳴きながら私の頭上の青空を旋回し始めました。 
林の中に居るらしいもう1羽と鳴き交わしているようです。 
営巣地の本命はこの辺りなのかもしれません。 
スギ林の上空を羽ばたくことなく、ぐるぐると滑翔しながら鳴き続けています。 
逆光でも翼の下面にノスリ特有の斑紋(翼角に黒斑)がしっかり見えました。
個体識別できていませんが、おそらく私と顔馴染みの同一個体が警戒の鳴き声を発しているのでしょう。
関連記事(1ヶ月前の撮影)▶ 対人威嚇の波状飛翔ディスプレイを繰り返しながら鳴くノスリ(野鳥)
以前に聞いた威嚇ディスプレイ飛翔の際の鳴き声と音程が明らかに違います。 
この違いは威嚇する親鳥の切迫度の違い(文脈の違い)によるものなのか、それとも巣立った幼鳥など別個体の鳴き声なのかもしれません。 



 『フィールドガイド日本の猛禽類vol.04ノスリ』によると、
 ノスリはサシバと同様によく鳴く鷹で、最もよく効かれるのは「ピーエー」や「ピィー」と強く鳴く声である(鳥との距離によっては「ヒャー」あるいは「ピャー」と聞こえる)。この声は1年を通して成鳥、幼鳥とも飛びながら発することが多く、その意味は鷹や人などの外的に対する威嚇や興奮である。(p3より引用)
山渓カラー名鑑『日本の野鳥』によれば、
割合によく鳴く鳥で、繁殖期には巣の上やその付近で「ピィーヨ」とか「ピィヨー」と優しい声で鳴く。また、飛翔中には「プィヨー」と少し調子を変えた声で鳴くこともある。なお、トビの声に似た鳴き声を聞いたという記録もある。(p152より引用)

 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

林道を更に少し進んだ所にある、いつもお気に入りの止まり木(スギ樹冠)に今回ノスリは居ませんでした。 
 

帆翔するノスリの鳴き声を声紋解析してみる 

絶対音感が無い私でも鳴き声を比較できるように、スペクトログラムを描いてみましょう。 
まずいつものように、オリジナルの動画ファイルから音声をWAVファイルに抽出します。 
周囲の山林で絶え間なく鳴いているニイニイゼミ♂(Platypleura kaempferi)の蝉しぐれ♪でかき消されそうなので、そのピンクノイズを音声編集アプリのAudacityで除去します。 
ノスリが鳴いている部分を適当に切り出してから、スペクトログラムを描いてみました。

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