2020年11月下旬・午前7:00頃・くもり
前回の記事:▶ 朝霧の立ち込める川で朝食の魚を探すダイサギb(冬の野鳥)街なかを流れる川でラインセンサスを続けると、少し離れた地点でもう1羽のダイサギ(Ardea alba)を見つけました。
流れる川の中で朝から佇んでいます。
歩き始めたと思いきや、すぐに川から飛び立ってしまいました。
急上昇するとすぐに左旋回し、川下へ飛び去りました。
飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
飛びながら苛立ったようにグァー♪(ガララララ…♪)と嗄れ声を何度も発しました。
これがダイサギの警戒声なのでしょう。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
私が堤防路からカメラを向けたのを嫌ったのかと思ったのですが、近くの橋の袂を歩いて来た女性を警戒したようです。
流し撮りで行方を追うと、ダイサギaは川岸に立つ針葉樹(松?)の梢に着陸しました。
朝日を浴びながらしばらく樹上で休んで周囲の安全を確かめると、橋の下の川に急降下で舞い降りました。
優雅な滑空を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
たまたま同時に1羽のカルガモも下流から飛来し、ダイサギとほぼ同時に着水しました。
川に戻ったダイサギは少し羽繕いすると、コンクリートの護岸沿いに上流へ遡行し始めました。
よく見ると、この個体も「足踏み追い出し漁」をしています。
岸辺の水中に嘴を素早く突き刺して見事に小魚を次々に捕らえて食べました。
この日の朝のラインセンサスで見つけたダイサギは結局2羽だけでした。
集団塒から夜明け前にバラバラに飛び去ったダイサギは、川でもそれぞれが単独で採食していました。
この川の流域は餌資源量があまり多くないので、ダイサギの各個体は広い縄張りを必要としているようです。
ダイサギの群れが共同で(狭い範囲で)獲物を捕食するシーンを私は見た記憶がありません。 (※追記参照)
当地のこのような状況では冬塒の「情報センター仮説」が成立しないのは当然だと思います。
私が場所を知らないだけで、どこか餌が豊富な漁場でダイサギの複数個体が集まっている可能性はあります。
しかし何かが絶対に「無い」ことを証明するのは不可能で、悪魔の証明です。
塒に集まるダイサギの全個体にGPSを装着して行方を追跡すれば疑問の余地なく解明できるはずですが、ハイテク機器に頼れないアマチュアは知恵を絞って他の調査法を考えます。
つづく→
※【追記】
過去の記録を調べ直してみたら、同じ川の流域で2羽のダイサギが集まっている例を一度だけ観察していました。
▼関連記事(4年前の撮影)
オリジナルの動画から音声をWAVファイルに抽出しました。
ダイサギaが飛びながらガラガラ声で3回鳴いた部分を切り取って※、スペクトログラムを描いてみました。
ハクセキレイの鳴き声も混じっているのが残念です。
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