2018/08/07

「カラスの行水」は短くない: 川で水浴びするハシボソガラスの群れ【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】



2018年6月下旬・17:08〜17:45・気温25℃(@17:06)


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暑かった午後の河原も気温が少し下がり、過ごしやすくなりました。
ハシブトガラスと入れ替わるようにハシボソガラスCorvus corone)の群れが続々と集まり、川で水浴していました。
「カラスの行水」と言えば、短い水浴(入浴)を表す有名な慣用句です。
しかし、実際の水浴行動は決して短時間ではなくて、何度も念入りに行うことが分かりました。


水浴シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@4:11〜)

今回観察したハシボソガラスの行水の作法は次の通りで、ハシブトガラスとの違いは特に見出せませんでした。
川岸近くの浅い所に歩いて入ると、水面に嘴を差し込んで首を左右に激しく回し、顔を濡らします。
次は、それと同時に翼を水面に強く叩きつけるようになり、バシャバシャと水を跳ね上げて体を濡らします。
全身を濡らしたいのならもっと川の深い所に入って行ってザブンと水に潜れば手っ取り早いと思うのですが、カワガラスのように泳いだり(潜水)はしませんでした。


カラスは水鳥ではないので、お腹が水に浸る程度の水深までしか入りません。 (中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』p16より引用)


水浴が一段落するとピョンと跳んで近くの岩に上がり、大きく身震いして羽から水を切り、濡れた羽根を嘴で手入れします。
(飲水→)水浴→身震い、水切り→羽繕いと順番にやる行動が1セットらしく、このルーチンを何度も繰り返していました。
せっかく羽繕いまでしたのに、どうして再び水浴するのか、ちょっと不思議です。

スーパースローの最後に登場する個体は、水浴後に水切りしただけで羽繕いをせずに飛び去りました。

余談ですが、

濡烏(ぬれがらす・濡れ烏)とは、女性の髪の色彩を形容する言葉。また、その髪のもつ黒の色名。
日本人女性の理想美であり、もっと一般的には烏羽色、濡れ羽色、烏の濡れ羽色とも言う。青みを帯びた黒を指す。(wikipediaより引用)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

2羽が仲良く並んで行水しているシーン(@3:43〜4:10)は、もしかするとハシブトの幼鳥だったりしますかね?
普通種なのにカラスの近縁二種を見分けるのがときどき自信がなくなるのが困りものです。


ハシボソガラス(野鳥)@川+水浴
ハシボソガラス(野鳥)@川+水浴

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