2018/05/29

真冬の川に潜って小魚を捕食するカワガラス(冬の野鳥)



2018年1月上旬


▼前回の記事
潜水漁で川虫を捕食するカワガラス(冬の野鳥)

街中を流れる川の、雪が積もった中洲を拠点にカワガラスCinclus pallasii)が潜水漁を続けています。

今度は水中で細長いミミズのような獲物(小魚?)を捕らえ、川岸の岩に持ち帰りました。
かなりの大物です!
ピチピチと暴れる獲物を岩に繰り返し叩きつけて殺します。
おそらくミミズではなくて、小さな川魚のようです。
この作業中に勢い余って獲物を何度も落としてしまうのですが、獲物はもう動かなく(逃げなく)なりました。
しめた獲物をようやく丸飲みにしました。
食後は川岸から川の水を飲み何度も嘴をゆすぎます。
すぐにまた入水し、潜水漁を再開。

厳冬期に冷たい雪解け水が流れる川で潜水漁を続けるカワガラスは、どんな優れたウェットスーツ(ドライスーツ)を着ているのでしょう?
水を弾き断熱性に優れたダウン(羽毛)の素材に秘密があるはずです。


※ いつものように動画編集時に手ブレ補正処理を施したら、川の流れが絶えず写り込んでいるために、副作用で却っておかしな映像(グニャグニャして、ちょっと気持ち悪い映像)になってしまうのです。
せめて一脚を持ち歩くべきですね。

ここまでが同じ日に同一個体のカワガラスを連続観察した記録です。
望遠レンズを付けた重いカメラを手で持ち、かなり粘って動画を長撮りしたら、腕や肩の筋肉が限界を迎えました。


【追記】
水野仲彦『野鳥のくらし―卵から巣立ちまで』によれば、

平地の汚れた河川では姿は絶対に見られない。(中略)カワガラスの驚異的な耐寒性には感嘆させられる。尾の付け根から分泌される油脂をくちばしで常になすりつけ、体全身が油膜に覆われているためで、水中で翼を使って泳ぐ姿は水を遮断して白く光って見える。(p84より引用)




今回私がカワガラスを見つけた川は平地を流れコンクリートで護岸され、周囲の生活排水も流れ込むような川でした。
餌の乏しい厳冬期に上流(渓流)から下りてきたのでしょう(例外的な移住)。


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