2016年5月上旬〜中旬
ホシカレハの飼育記録#2
▼前回の記事
柳の枝で繭を紡ぐホシカレハ♀(蛾)終齢幼虫
採取したオノエヤナギの枝を持ち帰り、飼育下でホシカレハ(Gastropacha populifolia angustipennis)♀の終齢幼虫の営繭を微速度撮影で記録してみました。
10倍速の早回し映像でご覧ください。
ホシカレハ幼虫は周囲の葉を引き寄せると絹糸で綴り合わせいます。
ときどき休憩したり方向転換しながら繭を紡いでいきます。
撮影中の室温は約22℃。
余談ですが、採取した柳には別種の蛾の幼虫(青虫)が紛れ込んでいて、柳の葉を食べたり徘徊したりしています。
また、葉が萎れ始めると多数のアブラムシが逃げ惑い始めるのもちょっと面白かったです。
焦って採集したので柳の枝の水切りに失敗し、葉がみるみるうちに萎れてしまいました。
見栄えは悪いですけど、繭作りやその後の変態には影響ないはずです。
繭が完成する前に初日だけで微速度撮影を止めてしまいました。
柳の葉に隠れた中で営繭するので何をやっているのかよく見えず、あまり面白くないのです。
繭を紡ぎ始めてから2日後、どうやら繭が完成したようです。
繭の表面からピンセットとハサミを使って柳の葉を少しずつ取り除いてみたら、繭が毛羽立ってしまいました。
その作業中に、蛹が繭内で暴れる気配はありませんでした。
ヤドリバエや寄生蜂に寄生されているのではないかという不安を抱えつつ、このまま見守ります。
ホシカレハの繭に埋め込まれた黒毒毛に触れると皮膚が痒くなったりかぶれるので要注意。
繭の黒点は幼虫時代の毒針毛で、触ると痛みや発疹を生じるといわれている。(『繭ハンドブック』p37より)
幼虫と繭は先端の鋭い棘を持ち、接触時痛みを感じ、軽い発赤や丘疹を生ずる。短時間で治癒。(みんなで作る日本産蛾類図鑑サイトより)
つづく→#3:羽化の微速度撮影
完成後の繭@方眼紙 |
羽化に備えて繭の上端に脱出口が用意されている? |
0 件のコメント:
コメントを投稿