2016年5月上旬
朝の溜池で美しいカワセミ(Alcedo atthis)が魚獲りに通っていました。
水辺に背高く伸びた葦の枯れ茎の先端に止まり、水面を見つめています。
池に飛び込んだ直後はカワセミを見失ったものの、チー、チー♪という甲高い鳴き声を頼りに姿を探すと、近くの木の枝に止まり、暴れる魚を枝に叩きつけていました。
この最中も満足気に鳴き続けています。
獲物がおとなしくなると頭から丸呑みします。
最後は鳴きながら飛び去りました。
溜池の畔で私が静かに待ち伏せしていると、チー!チー!と断続的な鳴き声が響くので、カワセミが再び飛来したのが分かります。
スズメぐらいとても小さな鳥なので、対岸から望遠レンズで狙うとピントをしっかり合わせるのは不可能です。
(画質の粗いパートは最大限デジタルズームしたところです。)
今度もカワセミは枯れアシの茎に止まり、魚影を探しています。
少し飛んで止まり木を変更しました。
下嘴が赤くないので♂だと思うのですが、どうでしょう?
池にダイビングした肝心の瞬間に見失ってしまいました。
もっと引きの絵で撮るべきですね…。
捕らえた魚を殺すための止まり木は前回と違う場所でした。
この時期は未だ木が落葉していて観察しやすく、助かります。
普通カワセミは捕らえた魚を殺すために、飛び込む前のお気に入りの止まり木に戻るのをテレビなどでよく見かけます。
しかし、アシの枯れ茎に戻っても頼りない止まり木なので魚を叩きつけて殺せないでしょう。
かと言って水面に張り出した木の枝はありませんから、樹上からは魚を狙えません。
漁場の状況に応じてカワセミは臨機応変に対処しているようです。
次に機会があれば、カワセミが水に飛び込んで漁をする瞬間をハイスピード動画に撮ってみたいものです。
ペリットの吐き出しなども観察したいです。
川の上流の巣から通ってきているのかな?
カワセミの鳴き声を声紋解析してみる?
※ 動画編集時に自動色調補正で彩度とコントラストを上げています。
【追記】
カワセミは猛禽類のように、大きな餌を嘴や足でちぎってヒナに与えることはできない。(中略)ヒナの成長に伴って、餌も大きくなるのだ。大小さまざまなステージで餌になる生物が周辺に生息していなければ、カワセミは子育てできない。水辺の生態系が豊かでなければ、繁殖できないのだ。(『銀座のツバメ』p72より)
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