2013年2月下旬
谷川の河畔林で野生ニホンカモシカ(Capricornis crispus)に遭遇しました。
いつも出会うのは険しい斜面や山道ばかりなので、こんな平地でカモシカに出会えるなんて全くの予想外でした。
顔をよく見ると、右の角が根本から欠けており、左の耳は裂けています。
過去に激しい闘争があったことを物語っているようです。
初めて見る個体ですけど、これほど特徴があれば、次回から個体識別に迷うことはなさそうです。
右の脇腹の毛皮に黒い斑点が一つあります。
こういうのは冬毛から夏毛に抜け替わっても(季節を通して)安定した形質なのでしょうか?
平地ならば雪面の足跡を辿ってどこまでも追跡できます。
長時間の連続観察・撮影に成功しました。
まずは深雪の林床を歩いて移動する映像をまとめてみました。
つづく→採食行動
※ 背景情報に乏しい雪原でカモシカにズームで寄ると、デジタル手ブレ補正の副作用で若干歪んだり不自然な映像になってしまいます。
動画編集時にそこだけデジタルズームを最小限に設定してもこんな感じです。
もう少し引きの絵で撮るようにすれば良いのですけど、私の癖でどうしても寄りたくなります。
【追記】
宮崎学『森の写真動物記〈7〉草食獣』p16によると、
よく注意してみると、右の角が途中から折れていたり、左の角が欠けている個体がいることに気づきました。カモシカの角は生え変わらないので、一度折れたら一生そのままです。また、体が大きいのに両耳が折れていたり、両角ともりっぱなのに、耳がさけている個体もいました。
0 件のコメント:
コメントを投稿