2024/12/13

厳冬期のホンドタヌキが雪山の斜面を掘って採食?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月中旬

シーン0:1/9・午後12:38・晴れ(@0:00〜) 
雪の積もった里山でスギ植林地に残されたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr1をトレイルカメラで見張っています。 
画面の手前から奥に向かって斜面を見上げるアングルになっています。 
林床の雪面にはスギの落葉落枝が散乱しています。 
カメラの設置画角を失敗してしまい、肝心のカモシカ溜め糞は画面の左下隅になってしまいました。 

♀♂ペアと思われるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:1/12・午前2:46(@0:06〜) 
深夜に、2頭のタヌキが縦列で雪山の斜面を左下から右上へ横切ります。 
雪面が硬く凍結していて、タヌキが歩いても足が潜りません。 
先行する個体が立ち止まって、何かを始めました。 
どうやら凍結した雪面を掘り始めたようですが、後ろ姿で前脚の動きが見えません。
最後は右の谷へと立ち去りました。 
その間に後続個体は、穴掘りに夢中のパートナーを放って左へ行ってしまいました。 

タヌキによる雪山での穴掘り採食シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:05〜) 
雪の下から苦労して掘り出した餌を結局食べたのかどうか、はっきり分かりませんでした。
例えば雪面を歩くセッケイカワゲラを見つけて捕食を試みたものの雪の中に逃げられたのではないか?と勝手に想像してみたのですが、タヌキは夜の暗闇で果たして小さな虫を見えるのでしょうか?(見えなくても鋭い嗅覚と聴覚でカバーできるのか?)


シーン2:1/15・午前5:30(@1:51〜) 
雪が降る未明に1頭のタヌキが、スギの根元で雪面の匂いを嗅いでいました。 
雪で埋もれたカモシカの溜め糞場sr1をうろついてから、手前へ立ち去りました。 
左下から後続のパートナーが登場し、右上奥へ向かいました。 

餌の乏しい厳冬期で飢えたタヌキはカモシカの糞塊を雪の中から掘り出して食べてもおかしくないかな?と予想しているのですが、食糞はまだ実際に観察したことがありません。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


ヒャクニチソウの花蜜を吸い飛び回るイチモンジセセリ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月上旬・午後12:10頃・晴れ 

郊外で民家の裏庭の花壇に咲いた色とりどりのヒャクニチソウ(百日草)の群落でイチモンジセセリ♀♂(Parnara guttata)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
イチモンジセセリはいつものように翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

ヒャクニチソウの花から次の花へ飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:09〜) 
この花壇には、ピンク系統だけでも様々な色の花弁のヒャクニチソウが咲いていました。

2024/12/12

暖冬で早く雪が溶けたニホンアナグマの越冬用営巣地で換気口を発見?野ネズミの巣穴?

 



2024年1月上旬・午後14:25頃・くもり 

久しぶりに平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地(セット)に現地入りしました。 
異常な暖冬のために、林床に積もった根雪がほとんど溶けて地面が露出していました。 

アナグマの巣口Lから少し南に位置する地面に小さな穴が開口していました。 
その穴は斜め下に掘られています。 
積雪期に見つけたときは、アナグマの換気口(空気穴)かと思ったのですが、野ネズミ(ノネズミ)が出入りする巣穴のような気もしてきました。 
雪が積もったときに、この穴の上だけ雪がきれいに丸く溶けているのが不思議でなりません。 
野ネズミの体温や呼気が雪を溶かすほど暖かいことになってしまいます。 
小さな巣口の周囲の雪面に野ネズミの足跡が付いているのも見たことがありません。 
謎の小さな穴から野ネズミが出入りしているかどうか、トレイルカメラをもう1台追加して監視したかったのですが、限られた数の撮影機材で複数のプロジェクトを同時並行で進めているため、諦めざるを得ませんでした。 

折衷案として、たまたま野ネズミが勝手に掘った巣穴がアナグマの居住区画に合流してしまい、意図せずして換気口になってしまったのではないか、と考えています。 
つまり、野ネズミとアナグマが同居しているという説です。 
隙間風が吹き込んで寒いかもしれませんが、大雪が積もってメインの巣口が埋もれてしまったときには、予備の空気穴がないと巣内で冬眠するアナグマたちは窒息してしまいます。 
アナグマが同じ巣穴に居候する野ネズミに対して寛容なのは、そんなメリットがあるのかもしれません。 


つづく→

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