2024/06/18

アナグマの古い巣穴に2〜3匹で出入りする野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2023年9月下旬〜10月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地で夜な夜な活動する野ネズミ(ノネズミ)の記録です。 
珍しく複数個体が同時に活動するシーンをまとめました。 


シーン0:9/25・午後14:32(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 


シーン1:9/28・午前4:55(@0:04〜)日の出時刻は午前5:28。 
雨上がりの夜明け前で、霧が少し立ち込めています。 
暗闇で2匹の野ネズミが活動していました。 
1匹がアナグマの巣穴Rに入ると、別個体が奥の二次林にチョロチョロと駆け込みました。 


シーン2:10/5・午前3:36(@0:18〜) 
1週間後の深夜未明に、1匹の野ネズミが右から来て入巣Rしたまま、外に出てきません。 
しばらくすると、右下から別個体が登場しました。 
アナグマの巣口Rにしばらく佇んでから、慎重に中に潜り込みました。 
巣穴Rに住む2匹の野ネズミは♀♂つがいなのかな? 


シーン3:10/5・午後18:18(@0:57〜)日の入り時刻は午後17:20。 
雨が降る晩に左奥の林縁で1匹の野ネズミがウロチョロしています。 
しばらくすると、2匹目が巣穴Rから外に飛び出し、勢い良く奥の林縁へ駆け込みました。 
続けて3匹目も出巣Rして、同じく林縁へ走っていきます。 

同時に計3匹の野ネズミが登場するのは珍しいです。 
天敵の少ない雨天時の方が野ネズミは活発になるのかな? 


シーン4:10/5・午後19:42(@1:17〜) 
雨が未だ降り続いています。 
1匹目の野ネズミが広場を右から走ってきて、巣穴へ一目散に飛び込みました。 
すぐにまた出巣Rし、林縁を右往左往しています。 
続けて別個体も出巣Rして徘徊し始めました。 

素直に考えれば、野ネズミの家族がアナグマの古い巣穴に暮らしていることになります。
2、3匹の野ネズミが同時に活動しているように見えますけど、私の知らない小さな巣口が複数あって、内部でトンネルがつながっているのだとすると、外から見るとワープしたように神出鬼没なのも説明可能かもしれません。
下手したら1匹が元気にはしゃぎ回っているだけかも…?
野ネズミも若い個体(幼獣)は遊びたい盛りで無駄に元気なのでしょうか? 


私は野ネズミに特別興味がある訳ではありませんが、野外にトレイルカメラを設置すると、ほぼ必ず野ネズミが写ります。 
撮れた野ネズミの映像ファイルを捨てるのも勿体ないので公開しているだけですが、撮りためると何か発見があるかもしれません。
野ネズミがたくさんいる森は、捕食者も暮らせる豊かな森です。
捕食者が何種類もいて生態系のバランスが保たれていれば、野ネズミが増え過ぎることもありません。 




ミズキの朽木を嘴でコツコツ叩きながら登るアカゲラ♂【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年9月下旬〜10月上旬 

平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)をトレイルカメラで見張っていると、初めてアカゲラDendrocopos major)が写りました。 


シーン1:9/22・午前11:21・気温22℃(@0:00〜) 
画面の左端から伸びる朽ちたミズキの幹にアカゲラ♂が止まりました。 
後頭部が赤いので、♂と分かります。 
尾羽根の先端で体を支え、下から上へ朽木を登っていきます。 
剥がれかけた樹皮のあちこちを試しに嘴でコツコツつついてみて、内部の様子を打音検査しています。 
朽木の内部を食い荒らす虫は居なかったようで、左に飛び去りました。 
捕食シーンが撮れず残念でした。

※ 木をつつく声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


アナグマの巣穴のすぐ横に立つミズキは複数の幹が根元から分岐しているのですが、その多くがなぜか枯死しています。 
アナグマが地中で巣穴を掘りまくり、地表の落葉層を巣材として掻き集めるので、根っこが常に傷つけられた結果、樹勢が著しく衰えて枯死が進行するのではないか?と一素人が推測してみました。

シーン2:10/8・午後13:46(@0:00〜) 
別アングル似設置した監視カメラにもアカゲラが写りました。 
細い灌木(樹種不明)に止まっていた啄木鳥が右へ飛び去りました。 
やや遠いので1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイすると、やはりアカゲラのようです。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 




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2024/06/17

旧営巣地に戻ってきて古い巣穴を掘り直す秋のニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月下旬・午後20:08〜21:10・小雨 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後も旧営巣地(セット)にアナグマがときどき戻ってきて巣穴を点検したりしていたのですが、久々に新しい展開がありました。 


シーン0:9/7・午後14:18・気温33℃(@0:00〜) 
明るい時間帯にフルカラーで撮れた現場の様子です。 
アナグマの古い巣穴2つを新旧2台の自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:9/21・午後20:08〜20:35・気温22℃(@0:04〜) 
おそらく獣道を右から来たと思われるアナグマが巣口Lに頭を突っ込むと、前脚で土砂を後方に掻き出し始めました。 
巣坑の拡張工事を始めたということは、この個体はヘルパー♂なのかな? 
股間に睾丸の有無を確かめたいのですが、手前の落枝が邪魔だったりして、はっきり見えません。 
後退しながら土を掻き出すので、アクセストレンチの坂が左に形成されることになります。 
途中から、10倍速の早回し影像に加工しました。 

暗視動画を連続で撮ると電池の消耗が激しく、赤外線LEDの光量が次第に弱くなってきました。 
カメラ自体の発熱が激しいので、気温の表示は異常値になります。 

アナグマは次第に巣穴Lの奥深くに入るようになりました。 
排土の結果、アクセストレンチをかなり左まで延長しています。 

風が吹き、小雨がぱらついています。 
途中から霧が発生し、濃くなったようです。 
我々ヒトの感覚ではわざわざ雨天決行しなくても…と思うのですが、アナグマにとって雨で土が湿っている方が穴掘りしやすいのかな?

巣外でカメラ目線になった際に、左右の目の大きさが非対称でした。(@2:45〜) 
この特徴から、巣穴で出産・育児をした母親♀でした。 
重労働の穴掘りはヘルパー♂に任せっきりだと思っていたのに、♀が自力で穴を掘るとは意外でした。 
もしかすると、子育てが終わり幼獣が独立したこの時期には、前のヘルパー♂はお役御免で追い出し、母親♀は独り暮らしなのかもしれません。 

休み無くひたすら穴を掘り続ける体力と集中力に感心しました。 
最後はアクセストレンチを左に伸ばしてから、そのまま左に立ち去りました。 
喉の渇きや空腹を癒やすために出かけたのかな? 


シーン2:9/21・午後20:58(@2:53〜) 
しばらくすると(約20分後)、同一個体♀と思われるアナグマが隣の巣口Rでも穴掘りしていました。 
後ろ向きで土砂を掻き出しながら巣穴Rの外に出て来ました。 
2つの巣穴LRは内部でつながっていると思うのですが、私はまだ確かめていません。 


シーン3:9/21・午後21:09(@3:31〜) 
巣口Rから右に向かってアクセストレンチ(溝)を整備しています。 
アクセストレンチは1本だけでなく、別方向(左下)にも伸ばしました。 


【考察】 
アナグマが戻ってくると信じて、旧営巣地(セット)の監視を執念深く続けていた甲斐がありました。 
ここでアナグマが穴掘り作業をしたのは約1ヶ月ぶりです。 


当地は雪国(東北地方日本海側の多雪地帯)なので、ニホンアナグマ♀は長い冬ごもりに備えて、古い巣穴を本格的にリフォームし始めたと予想しています。 
少し気の早い話ですが、引っ越し(転入)する前に断熱材の寝床(巣材)を大量に搬入するはずです。 



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