2022/08/12

初夏の山林で野生ニホンカモシカとにらめっこ

 

2022年6月中旬・午後14:15頃・晴れ 

私が里山の急な山道を静かに下っていたら、前方で休んでいた(寝ていた?)らしいニホンカモシカCapricornis crispus)が不意をつかれて逃げ出しました。 
カモシカが蹄で急斜面の山道を駆け降りる際にドドド…♪と地響きのような足音を立てました。 
(映像はここから。)
林道の両脇が少し斜面になっていて、左奥の茂みにカモシカが逃げ込みました。 
周囲はスギの植林地ですがあまり手入れが行き届いておらず、雑木も混じっています。(混合林) 
逃げる途中で立ち止まったカモシカがこちらを振り返り、茂みの陰から顔を上げました。
 「はい、ひょっこりはん」 
カメラでズームインすると、少し離れたところから私と真正面から対峙していました。 
逃げ込んだ雑木林の茂みの陰からこちらの様子を伺っています。 
角や耳介に素人でも個体識別できそうな特徴は特に見当たりません。 
しばらくすると顔が真横を向きましたが、すぐに私の方へ向き直りました。 
 近くで野次馬のカケスGarrulus glandarius)がジェージェー♪と囃し立てています。 
ニホンカモシカは濡れた鼻先をヒクヒクさせて風の匂いを嗅いでいます。 
たまに涎を垂らしたり、口が反芻の動きをしました。
関連記事(11、2年前の撮影)▶  
野生ニホンカモシカの反芻行動 
山腹に座って反芻・雨宿りするニホンカモシカ
カモシカは結構長い時間黙って私と対峙していました。
私が動きを止めて(フリーズ状態)撮影に集中していると、やがてカモシカはフシュ♪と鼻息を荒げて威嚇してきました。(@3:43) 
初めは単発で私の反応を伺っています。 
それでも私がじっとしていると、鼻息威嚇を連発してきました。 
遂にカモシカは急に方向転換し、茂みの奥に走り去りました。 
私がカメラをズームアウトしかけたら、再びカモシカの鋭い鼻息威嚇♪が聞こえます。 
私がしつこくカメラを再ズームインすると、カモシカは立ち止まってこちらを振り返っていました。 
頻りに首を振ったり耳介を動かして、顔にたかる吸血性の昆虫を払っています。 
最後は急に身を翻して逃走開始。 
揺れる茂みの奥で鼻息威嚇♪が遠ざかって行きます。

カモシカの視力はあまり良くないので、私が顔に迷彩柄(カモフラージュ)のマスクを着用すれば、警戒心が和らいだかもしれません。
コロナ禍とは言え、誰とも出会わない人里離れた山中でマスクをするのも馬鹿らしいですし、登山中にマスクすると顔に張り付いてまるで高地トレーニングのように呼吸が苦しくなるし、暑くてたまりません。
そのため、このとき私はマスクを外していました。
ポケットから迷彩マスクをそっと取り出そうか迷いましたが、今回は撮影を優先しました。 
 

2022/08/11

ムカデを捕食するコムクドリ♂(野鳥)

 

2022年6月中旬・午前10:10頃・くもり 

お寺の境内の電線に止まったコムクドリ♂(Sturnus philippensis)が何か細長い獲物を咥えて振り回し、電線に叩きつけて殺しています。 
土壌生物の泥汚れを振り落としているかな? 
獲物のシルエットしか見えませんが、歩脚が多数あるので多足類のおそらくムカデ(百足)の仲間だと思います。  
(ヨトウムシのような芋虫にしては長過ぎる気がします。) 
獲物を巣に持ち帰って雛鳥へ給餌するかと思いきや、コムクドリ♂はその場でムカデ?を飲み込みました。 

食後に足元の電線に嘴を擦り付けてきれいします。 
次に固形の糞をポトリと排泄しました。(@0:47) 
まずは1/5倍速のスローモーションで脱糞シーンをご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 
ピュルル♪と小声で鳴き、左足で体を掻きました。 
最後は小声で鳴きながら電線から飛び去りました。(@1:12) 
飛び立つ瞬間をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

近くでモズやカワラヒワが鳴く声が聞こえます。

2022/08/10

右目が失明したハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年6月中旬・午後22:36 

川沿いのコンクリート護岸をトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で監視していると、夜行性のハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)が獣道を左から右下へ(川下へ)通過しました。 
途中に生えたフキの葉の根元で立ち止まり、地面の匂いを嗅いでいました。 

この個体は赤外線の暗視映像で左目だけが白く光っていることに気づきました。 
どうやら右目が失明しているようです。
縄張り争いで負傷したのかな? 
この分かりやすい形質は個体識別に使えそうです。 

ハクビシンは木登りが得意と言われていますが、その様子を私は未だ実際に見たことはありません。 
隻眼のハクビシンは立体視ができなくなりますから遠近感が掴めなくなります。
その結果、木登りや生きた小動物・昆虫の狩り・捕食に支障を来すのではないかと心配です。 

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
後半のスローシーンにだけ自動色調補正を施して明るく加工しています。

前回の記事:▶ 川沿いの獣道を夜に駆けるハクビシンの群れ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の動画では同じ獣道で少なくとも3頭の家族群が一緒に行動していました。 
その映像を改めて見直しても、隻眼の個体は写っていませんでした。 
顔の正面または右側をカメラに向けてくれないと目の状態がチェックできないのです。



ランダムに記事を読む

  • トウネズミモチの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀28/08/2016 - 0 Comments
  • ヤブガラシの花で採餌するクロマルハナバチ♀01/10/2020 - 0 Comments
  • 巣に隠れてクサコアカソの葉を食べるアカタテハ終齢幼虫【マクロ動画】06/01/2023 - 0 Comments
  • ニホンザル母子の林道遊動と冬芽採食06/03/2013 - 0 Comments
  • 道の真ん中で羽繕いするハクセキレイ♂(野鳥)31/10/2019 - 0 Comments