2022/05/03

雪国のイエネコが夜の散歩で新雪ラッセル【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2022年2月上旬・午後22:00頃・雪 

郊外の住宅地で雪面にときどき残る動物の足跡の正体が知りたくて、トレイルカメラ(無人センサーカメラ)を仕込んでみました。 
設置場所やアングルを何日も試行錯誤した末にようやく撮れたのはイエネコFelis silvestris catus)でした。 
雪がしんしんと降りしきる晩にキジトラの去勢♂がカメラの前で横向きに佇んでいました。 
トレイルカメラのかすかな起動音に気づいたのかもしれません。 
赤外線の暗視カメラでは、猫の目が爛々と白く光って見えます。 
やがて深い新雪を掻き分けながら(ラッセル)、奥に向かってノシノシと歩き出しました。 

「雪やこんこん♪…猫はコタツで丸くなる♪」と童謡では歌われていますけど、雪国のネコは逞しいですね。 
厳冬期に飼い猫が暖かい室内から自発的にわざわざ寒い屋外に出て来ています。
映像では冷たい雪や寒さをそれほど苦にしている素振りはありませんでした。 
これで私のイエネコに対する印象(先入観)がガラッと変わりました。 
個体差が大きいのでしょうけど。

※ 猫が遠ざかる後半のみ動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 



2022/05/01

ニホンリスが杉林の雪道を疾走【トレイルカメラ】

 

2022年1月下旬・午前8:08・晴れ 

雪山の杉林を通る林道を監視しているトレイルカメラにニホンリスSciurus lis)の姿がまた写りました。
前回の記事:▶ 雪山でスギの木を登るニホンリス【トレイルカメラ】
朝の雪道をあっという間に左へ走り去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
リスが杉の木から駆け下りて雪面に飛び降りたのか、それとも雪深い林道を右から走ってきたのか不明です。 

雪面にリスの足は潜りませんでした。 
杉林の林床は雪が比較的固く締まっている上に、リスの体重が軽いためでしょう。 

 ※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



2022/04/30

夜の河畔林で雪の上に溜め糞をするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 雪深い河畔林をラッセルして溜め糞場に通うホンドタヌキのペア【暗視映像:トレイルカメラ】
2022年1月下旬 

雪国の平地を流れる川辺でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場rvをトレイルカメラで長期間監視しています。 
厳冬期に4晩連続で登場したタヌキの映像をまとめました。 
なぜかペアのタヌキは来なくなり、単独個体しか登場しなくなりました。 

シーン1:1/23・午前2:07・晴れ 
雪が降り止んで晴れた深夜にタヌキが登場。 
冒頭からカメラを気にしてキョロキョロと辺りを警戒しています。 
設置当初は溜め糞場を上から見下ろすようにトレイルカメラを立ち木の幹に固定していました。 
ところが根雪の積雪量が増すにつれてカメラの設置位置が相対的に低くなり、タヌキの目線に近くなってしまったのです。 
その結果、立木の奥を横切るタヌキの姿が撮れなくなりました。 

溜め糞場を横切る足跡が新雪に付いています。 
タヌキが左に立ち去った後、雪面に新鮮な糞が少量残されていました。(排便シーンは撮れず) 


シーン2:1/24・午前1:58・小雪 
次の晩にもほぼ同じ時刻にタヌキが現れました。 
動画では小雪がちらついているものの、前日から積雪量はほとんど増えていません。 
タヌキが左に立ち去ると、雪面に新たな固形糞が少量残されていました。 
前日にした糞はそのまま雪に埋もれず雪面に残っており、その左に並べるように新しく糞を追加しました。 


シーン3:1/25・午後23:13・晴れ 
翌日も晴れた夜中にタヌキが来ました。 
カメラ目線で脱糞して左に立ち去ると、雪面に新鮮な固形糞が残されていました。 
毎回、同じ姿勢でほぼ同じ場所に排便するので、同一個体だと思います。 

タヌキはわざわざ新雪に穴を掘って糞を埋めるトイレを作ったりせずに、雪面に排泄して立ち去るだけです。 
古い糞はうっすらと雪に埋もれた後のようです。 


シーン4:1/26・午前3:02・小雪 
丸1日、雪は降らなかったようです。 
前夜の糞が雪面にそのまま残っていました。 
小雪がちらつく真夜中にタヌキが登場。 
雪面の足跡を読み取ると、左から来たようです。 
カメラ目線でしばらく佇んだものの、珍しく排便せずに右へ素通りしました。 
前夜に排泄した糞が雪面にそのまま残っています。 
溜め糞チェック(匂いを嗅ぐ行動)は撮れていませんでした。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


さて、1/26の午後に私は現場入りしてトレイルカメラを回収しました。 
雪面からカメラまでの高さは約75cmとかなり低くなっていました。(∴地表からの積雪量はXcm)

雪面の直下にタヌキの黒い糞が少し覗いて見えたので、小枝で雪を掘り返してみました。 
糞はカチカチに凍っておらず、柔らかいままでした。 
雪の中に埋もれても気温が氷点下にまで下がらないようです。(冷蔵状態) 

晩秋に調べたタヌキの糞には果実の種子が大量に含まれていましたが、厳冬期には種子は(ほとんど)含まれていないようです。 
糞の大きさも小さくなり、食糧事情の厳しさが伺えます。 

カメラの死角(立木の左奥)にもう1ヶ所、溜め糞がありました。 
トレイルカメラの存在を嫌った個体が木立の陰で排便するようになったようです。 

トレイルカメラの位置をもっと高く固定し直して定点調査を続けても良かったのですが、別の場所で新たに調べたいことが出てきたので、ここでの調査は一旦打ち切ることにしました。 
2台のトレイルカメラでなんとかやりくりするしかありません。 
厳冬期のタヌキの活動状況が河畔林ではだいたい掴めたので、私も少し飽きてきました。 
という訳で、カメラの設置場所を変えます。



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