2013/08/27

ヤマトシミ♀の食事



2013年7月上旬

白い壁紙にヤマトシミCtenolepisma villosa)が止まっていました。
点灯してもカメラのフラッシュを焚いても逃げません。
壁紙そのものを食害しているというよりも、紙の表面に付着した糊(ご飯粒?)を食べて糊口を凌いでいるようです。
口器が咀嚼する動きを接写してみました。
採寸のため定規を横にそっと当てたら振動でぴくりと動き、向きを変えました。
しばらくすると警戒を解いて摂食再開。
本種は書庫に住んで、和紙や澱粉糊のついた紙を好んで食べるらしい。
紙魚をちゃんと観察したのは初めてでした。
素早く逃げて物陰に隠れる動きが印象的だったのですが、ハイスピード動画に撮れば良かったですね…。




【追記】
シミを飼育するには何を餌として与えれば良いのでしょうね?
勿体ないですが、古本を与えて食害する様子を微速度撮影したら面白そうです。


青いイチョウ葉を本にはさんでおくと、シミの被害に遭いにくいといわれる。 (谷本雄治『週末ナチュラリストのすすめ』(岩波科学ライブラリー) p114より引用)





【追記2】
森谷清樹『家の中のダニ(ポピュラーサイエンス・シリーズ)』を読むと、ハウスダストを巡る生態系の一員としてシミも登場してとても勉強になりました。
(ヤマトシミは)雑食性で消化管より菌糸、花粉、植物片、カビ胞子、デンプン、羽毛、昆虫片などが発見されており、室内塵はシミのよい餌となります。従来から、貯蔵食品、書籍、骨董、壁紙、衣類(とくに人絹類)の害虫として知られてきました。紙を食害するのは事実ですが、高温多湿ではない場所に保管した古文書などは、このシミよりもシバンムシ類による被害が多いようです。(p117−118より引用)





採寸

食痕


2013/08/26

オオバギボウシに訪花するクロマルハナバチ♀



2013年7月上旬

民家の庭に咲いたオオバギボウシの群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠にオレンジ色の花粉を付けています。

(クロマルハナバチは)マルハナバチの中でも舌が短く、花筒が短い花を好む。花筒に穴をあける盗蜜を行い、他のハチがあけた穴を二次利用することもある。(wikipediaより)
ところが、この個体は盗蜜せずにしっかり花の中に潜り込んで採餌していました(正当訪花)。
一方、体の大きなクマバチはオオバギボウシの花の奥に潜り込めず、穿孔盗蜜せざるを得ませんでした。
関連記事→「クマバチ♀の盗蜜行動@オオバギボウシ


畑でトマトをねだるハシボソガラス幼鳥(野鳥)



2013年7月上旬

遠くの畑で3羽のハシボソガラスCorvus corone)がうるさく鳴き騒いでいます。
口内が赤い2羽の幼鳥(巣立ち雛)が翼をばたつかせながら必死に鳴いて餌をねだると、採食中の親鳥は左側の幼鳥に欠片を少しずつ分け与えたように見えました。
右側の幼鳥はおあずけを食っています。

…というストーリーに見えたのですけど、実は3羽とも幼鳥で餌の取り合いの兄弟喧嘩だったのかもしれません。
見方によっては親鳥が嘴を振り立ててうるさい幼鳥に威嚇したようにも見えますね(給餌拒否)。

何かに驚いてカラスが一斉に飛び去った後で調べると、争っていた餌は果物ではなくて未だやや青いトマトでした。


八咫烏のポーズ!(JFAのエンブレムみたい)

口の中が赤い幼鳥が餌をねだる。

未熟なトマトが食べかけで残された。

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