2010/12/31

シダクロスズメバチ♀飛ぶ前にお化粧




2010年6月上旬

物置内に迷い込んだ蜂が壁際で身繕いしていました。
飛び立つ前に一瞬見えた顔面の頭楯の模様からシダクロスズメバチVespula shidai)と判明。
たまたま同じ日に近くで採集した別個体のシダクロスズメバチ♀は大きさ(体長17㎜)から女王と判明。



ということは未だワーカーが羽化する前の創設期なので、動画の個体も女王なのかな。
近くに営巣していると嬉しいなー。

2010/12/30

葉の上で手招きするベッコウバエ



2010年10月下旬

里山でベッコウバエNeuroctena formosa)が草の葉に止まって休んでいました。
前足を擦り合わせ身繕いしています。
何度か飛んで移動しました。
招き猫のように左右の前脚で交互にゆっくり宙を掻くような仕草が気になります。


▼関連記事(11年後の撮影)

コガタスズメバチ創設女王の家出




2010年6月中旬

個体識別をするため、一時捕獲したコガタスズメバチVespa analis insuralis)創設女王に炭酸ガス麻酔下で白の油性ペンで体に目印を塗りました。
ようやく麻酔の影響から回復すると巣内には戻らず、外被上を歩き回り始めました。
飛ぶ元気は未だないものの、そのまま上の足場や板壁を伝って天井へ達しました。
どうやら隙間から外に出たようで、これが女王を見た最後の姿になりました。
今回のマーキング作業は単独営巣期の神経質な女王にとってよほど強烈なトラウマだったようで、巣を見捨てて逃去したまま二度と戻って来ませんでした。
念のため様子を見にその後何度か通ってみたものの、廃巣になってしまいました。 
幼虫への給餌が本格化すれば巣への愛着も一層増したはずなので(それまでの投資を易々と無駄にできない)、それから捕獲・標識しても遅くなかったはずです。
完全に私の勇み足による失敗でした※。
個体識別できるかな?と欲を出したせいで、継続観察できる千載一遇の機会を台無しにしてしまいました。


後日採集した廃巣を調べると、巣盤は一層で育房数18室。
萎びた卵と若齢幼虫のみで一匹も繭になっていませんでした。
孤児となった蜂の子に人工給餌してワーカーが羽化するまで責任持って育てたかったのですけど、とても余力がありませんでした。

※ 並行して定点観察しているキアシナガバチの創設女王は単独営巣期に同様の手順で一時捕獲およびマーキングしても巣を見捨てず営巣を続行しました。
これに味を占めてコガタスズメバチも大丈夫だろうと楽観してしまったのです。

残念な結果に終わりましたが、その代わりに別の初期巣を野外で見つけました。
観察対象を変えて本シリーズは続きます。
つづく

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