2022年9月下旬・午後16:00頃・晴れ
黄金色の稲穂が実る田んぼの端で1羽の猛禽がスギの防風林に飛び込んで枝に止まりました。
遅れて飛来したハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が猛禽に対して軽くモビング(擬攻撃)を加えました。
それに対して猛禽が威嚇・牽制するために大きく広げた翼の下面の斑紋からノスリ(Buteo japonicus)と判明しました。
ハシブトガラスは同じスギ防風林でノスリよりも上の横枝に止まりました。 (戦いに有利なポジション)
ノスリは隣の横枝にピョンと跳んで移動しました。
そのままカラスの真下に居ると、糞をかけられたり嫌がらせを受けるのでしょうか?
この後はしばらくカラスはノスリに対して何もちょっかいをかけませんでした。
それでも地味に神経戦が続いているようです。
スギ樹上で西日を浴びながらノスリは眼下の田園地帯を見渡しています。
やがてノスリが足元の横枝に絡みついた蔓植物(イワガラミ?)の葉を嘴で啄みました。(@0:49〜)
戯れに何か虫を捕食したのかな?
次にノスリは右足を上げて顔を掻き、身震いしました。(@1:02〜)
その後、嘴が半開きのままなのは、西日を浴びて暑いのでしょう。(@1:20〜)
ノスリに動きがないので私がカメラをズームアウトすると、ハシブトガラスはいつの間にか居なくなっていました。
ノスリを正面から狙えるように、私は農道を移動して防風林に少し近づきました。
再びカメラを向けても、ノスリはなかなか逃げ出そうとしません。
遂にノスリが防風林から飛び立ちました。(@2:25〜)
右へ急旋回すると、羽ばたきと滑空を交互に繰り返しながら右へ飛び去りました。
ノスリの背後から、カラスが追いかけてきます。
このカラスがそれまでどこに居たのか不明ですし、先程のハシブトガラスと同一個体かどうかも定かではありません。
カラスが背後から急襲するも、ノスリはひらりと身をかわしました。
カラスがノスリを追い越してしまっても、ノスリが逆襲することはありませんでした。
軽い空中戦の間も、鳴き声は聞き取れませんでした。
カラスのモビング(擬攻撃)はそこまでで、それ以上しつこくノスリを深追いすることはありませんでした。
カラスの縄張りから追い払われたノスリは、遠くに立つ携帯電話基地局まで逃げてくると、鉄塔の中段にようやく着地しました。
この鉄塔もノスリがよく止まる、お気に入りの場所のひとつです。
カラスの繁殖期はとっくに終わっているはずなのに、天敵のノスリに対して容赦なく嫌がらせ(モビング)して追い払っていました。
ノスリが防風林から飛び立ち、追いすがるカラスとの空中戦をかわしながら電波塔に辿り着くまでのドラマチックな飛翔シーンを、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:21〜)
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