2021年11月中旬・午後15:52〜17:00・晴れ(日の入り時刻は午後16:27)
川の右岸に並ぶ倒木がカワウ(Phalacrocorax carbo hanedae)集団の休むコロニーとなっています。
例年の観察では、夕方になると塒 入りのために止まり木から飛び去るはずです。
その一部始終を記録するために、日没の30分前後(延べ1時間)をひたすら愚直に長撮りしてみました。
川は画面の手前から奥に向かって流れています。
川の水音も心地よく、ただボーッと眺めていられる癒やしの映像かもしれません。
映像をじっくり見れば、何か私が見落としたような面白い現象や行動が発見できるかもしれません。
薄暗くなるにつれて、カメラの設定で感度を最大まで上げました。
自然光で撮影できる限界まで粘りました。
最後は真っ暗になりカワウのシルエットも見えなくなりました。
右岸の倒木からは続々と離れて下流に飛び去り、遂には1羽も居なくなりました。 (これは例年通り)
ところが、長い倒木には5、6羽のカワウがそのまま居残って夜を過ごしていました。
私にとって、これは意外な結果です。
この流域はカワウの漁場でもあるので、昼間と同じ止まり木で寝た個体は朝一番に潜水漁をすることが可能です。
一方、他の多くの個体は、少し遠くの河畔林にある集団塒から早朝に漁場まで飛んでくる必要があります(朝晩の通勤コスト)。
右岸にいくつも並ぶ短い倒木は水面/地面から低い位置にあるので、そこを塒とするには夜行性の捕食者に襲われるリスクが高過ぎるという判断かもしれません。
具体的な捕食者としてはイタチやハクビシンなどが候補に上げられそうです。
長い倒木で休むカワウを狙って岸から捕食者が丸木橋をこっそり渡って来ようとしても振動で気づかれてしまいます。
つまり私の考えでは、長い倒木こそ止まり木として優良物件になるでしょう。
今年は大雨の増水で短い倒木が一部流失したり、侵食された右岸から新たにニセアカシアの高木が2本、川を跨ぐように倒れたりして、止まり木の状況が大きく変わりました。(自然の撹乱)
カワウは臨機応変に対応していることが分かりました。
ちなみに、川面の手前にはマガモ♀♂の群れが、奥にはカルガモの群れが住み分けるように集まっています。
川面に浮かぶカモ類はそのまま夜の集団塒となります。
カイツブリと思われる小型の水鳥がときどき夕方の川面を疾走していました。
次はこの映像素材を早回し加工してみましょう。
私は止まり木に並ぶカワウの離合集散の時間的パターンに興味があるのです。
つづく→
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