2021年10月上旬・午前3:21および午後19:06
里山の水場に設置した無人センサーカメラ(トレイルカメラ)にニホンイノシシ(Sus scrofa leucomystax)の暗視映像が撮れていました。
山形県内で一度は絶滅したものの、イノシシはもはや幻の野生動物ではなくなったようです。
シーン1: 午前3:21
雨が降る深夜に1頭が林道の右から登場しました。
赤外線カメラで両目が白く光っています。
カメラの存在に気づいてしまったのか、なぜか水場には近づかずに引き返してしまいました。
シーン2: 午後19:06
同じ日の15時間40分後、今度は2頭で水場の横の林道に左から現れました。
雨は止んでいます。
地面の匂いを嗅ぎながら2頭が前後して歩いて来ます。
この2頭には体格差がありました。
親子ではなく♀♂ペアなのでしょう。
イノシシの体格には性的二型があり、♀<♂らしい。
水場の奥の林道を右往左往しながら採食しています。
池畔まで近づいて来たものの、今度も水場に入って泥浴びしたり水を飲んだりしませんでした。
カメラの録画時間(最大で90秒間)が切れて、尻切れトンボの映像になってしまいました。
実は水場の岸(画面中央)に茹でたクリの実を試しに数個置いておきました。
野生動物が食べてくれるかと期待したのですが、逆にヒトの手汗の匂いが残る餌が不自然に置いてあるとイノシシは罠かと疑ってしまい、異常に警戒したのかもしれません。
後日に私が現場入りするとクリは1個も減らずに残っていてカビが生えかけていました。
水源を汚染しそうなので慌てて遠くに投げ捨てました。
生のクリの実なら食べてくれたかな?(※ 追記参照)
これに懲りて、今季はストイックに給餌なしで野生動物の活動をトレイルカメラで記録することにします。
※【追記】
『このは No.1 食べるって楽しい!』というナチュラリスト向けのムック本を読んでいたら、興味深い記述を見つけました。
地面に落ちたイガグリにイノシシが鼻を近づけた瞬間を迫力のアップで撮影した写真のキャプションです。
丈夫な鼻で地面を掘るようにして植物の根や茎を食べるイノシシ。器用にイガをむいてクリの中身を食べることもある(福田幸広・写真) (p50より引用)
これはぜひとも採食シーンを観察してみたくなりました。
イノシシは前肢の蹄を使ってイガを剥くのでしょうか?
敏感な鼻面に栗のイガが刺さってもチクチク痛くないのかな?
0 件のコメント:
コメントを投稿