送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#7
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送電塔の巣箱で雛を育てるハシブトガラス♀♂(野鳥)
2019年5月下旬・午前9:22〜9:41
送電塔の周りをぐるりと回りながら、色んなアングルで巣箱の様子を撮影してみました。
巣内に座って抱雛中のハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)親鳥(おそらく♀)は嘴を開けっ放しにしたまま辺りをキョロキョロ見渡しています。
この営巣地は強い直射日光を遮る屋根や木の枝葉が無いので、炎天下で暑さに喘いでいるのでしょう。
陽炎が立ち昇っています。
雛の日射病対策のために親鳥が翼を広げて日陰を作ってあげているかどうか、興味があるのですけど、下から見上げるアングルでは見えません。
ドローンを飛ばして上から見てみたいところですけど、親鳥のストレスになるし危険なので止めましょう。
この送電塔は郊外の交通量の多い大通り沿いに立っていて、車の騒音が絶え間なく聞こえます。
ハシブトガラスと言えば繁殖期は巣に近づくヒトに対して非常に警戒心が強いことで有名ですが、私がここまで近づいて撮っても親鳥は怒ったり威嚇してきたりしませんでした。
だいぶ人馴れした、あるいは珍しく性格の穏健な個体のようで、観察しやすくて助かります。
この日はあまりにも暑くて、親鳥もバテていたのかもしれません。
鉄塔の中段に設置された巣箱をよく見てみると、かなり凝った作りでした。
プラスチックのパイプを組み合わせて、浅い箱の枠を作ります。
側面および正方形の底面に金網を張って金具や針金で固定してあります。
金網を使っているので、雨が降っても排水対策は万全です。
この巣箱(特設ステージ)に親鳥が巣材の枯枝を何本も運び込んで組み合わせ、巣が作られています。
巣箱がしっかりしているので、巣材の量を減らして手抜き工事しても大丈夫かもしれません。
ハシブトガラス(野鳥)巣:送電塔#KN7 |
ハシブトガラス(野鳥)巣:送電塔#KN7 |
やがて在巣の親鳥♀はカーカー♪と鳴きました。(@1:42)
澄んだ声で鳴くのがハシブトガラスの特徴です。
気温が高いので、親鳥は雛を抱かずに、横に付き添って座っているだけです。
小さな雛が嘴を大きく開き、横に居る親鳥に向かって背伸びをしました。(@2:00)
おそらく餌乞いだと思うのですが、翼は動かしておらず、雛の鳴き声は遠くて聞き取れませんでした。
しかし親鳥は採餌に出かけません。
雛の赤い口内を間近で見ても、親鳥の給餌衝動が解発されない場合があるのですね。
父親♂が採餌から戻ってくるのを待っているのでしょう。
雛が小さい間は片方の親鳥が付きっきりで見守るようです。
ちなみに、隣の送電塔に設置された巣箱にカラスは営巣していませんでした。(いずれ別の記事に書く予定です)
つづく→#8:ハシブトガラスの雛がヘリコプターに餌乞い(野鳥)
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