2014年8月中旬
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夜も巣口で警戒するキイロスズメバチの門衛♀【暗視映像】
キイロスズメバチ移動巣の定点観察#6
ついでに夜の雑木林で樹液酒場を巡回したりして少し疲れたので、キイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)の巣の近くで仮眠をとりました。
すると深夜(23:49 pm)に、外被上を多数のワーカー♀がガサガサと走り回る激しい物音で目が醒めました。
昼間に観察した総員臨戦態勢が夜中にまた発動したようです。
一体何に対して警戒しているのか、警報フェロモンを発したきっかけは不明です。
たとえばアリや寄生昆虫が巣に侵入したのかもしれませんし、あるいは蛾など夜行性の虫が飛来して巣にコツンとぶつかったのかもしれません。
ワーカー総出で外被の上を闇雲に駆け回っています。
キイロスズメバチ♀の震わせている翅が外被に触れて羽音がビリビリと響きます。
撮影を始めた頃にはどうやら騒ぎは下火になりつつあるようで、蜂は巣内に続々と戻っています。
作りかけの外被ポケットに頭を突っ込んで静止している個体もいます。
ただし昼間の臨戦態勢と違う点として、巣の周囲を飛び回る個体はいませんでした。
夜行性のモンスズメバチとは異なり、キイロスズメバチは暗いと飛べないようです。
防護服が無いとさすがに怖くてあまり近づけず、ビデオカメラの赤外線が巣に充分に届かず暗い映像ですね。
追加の赤外線投光機が欲しくなりました。
(※ その後、YouTubeの動画編集で自動色調補正を施したら画面の暗さが改善されました。)
警戒レベルが最大の時に通常の照明(白色光)を点灯するとキイロスズメバチが光を目掛けて飛びかかってくるのか、興味があるところです。
しかし、防護服を着用しないとそんな自殺行為のような実験はできません。
ここまでが移動巣(第二次巣)を見つけた初日の観察記録です。
つづく→シリーズ#7:日の出と共に造巣
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