2023/11/25

雪解け田んぼに集結するコハクチョウの百態(野鳥)

 

2023年3月下旬・午後15:10頃・くもり 

早春で雪どけが進む広大な田園地帯にコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が散開して、落ち穂拾いしています。 
あまりにも個体数が多くて、どの個体の行動に注目すべきか目移りしてしまいます。 
三脚を立ててカメラで左右にパンして、採食群の遠景を記録してみました。 

残雪が溶けて泥濘んだ刈田で採食したり、座り込んで寝ていたり、水を飲んだり、羽繕いしたり、刈田を歩き回ったり、片足立ちでストレッチしたりと、様々な行動が見られます。 
小競り合いや羽ばたき威嚇している個体もいます。 
泥に埋もれた藁を嘴で掻き分けてから採食しています。 

白鳥がひときわ密集したエリアは餌となる落ち穂の量が豊富なのでしょうか。 
撮影中にもコハクチョウが2〜4羽の小群(家族群)単位で続々と飛来・旋回すると、仲間が大勢居る餌場に合流しました。 
白鳥の優雅な着陸シーンは何度見ても感動します。 

飼い犬(白い犬種)の散歩に来た中年男性♂が奥の農道を歩いても、充分に距離が離れているせいか白鳥は逃げ出しませんでした。 (@4:55〜、@6:13〜) 



コハクチョウの密集した大群の迫力は圧巻です。 
餌場やねぐらでこれほど同種が密で暮らしていたら、ひとたび鳥インフルエンザなどの感染症が蔓延したらひとたまりもありませんね。 
…と書こうとしたら、私の勉強不足(知ったかぶり)でした。 
水鳥はインフルエンザが腸で常在しており病原性を引き起こすことはほとんどない。 
・水禽類(水鳥)の腸管で増殖し、鳥間では(水中の)糞を媒介に感染する。水禽類では感染しても宿主は発症しない。(wikipediaより引用)

鳥インフルエンザ・ウイルスが問題視されるのは、抵抗性のないニワトリなどの家禽に感染して大量死をもたらす経済的損失と、突然変異したウイルスがヒトへ感染を広げるパンデミックのリスクがあるからです。
長い進化の末に水鳥が鳥インフルエンザ・ウイルスと共存するようになった仕組みは解明されているのでしょうか?(免疫の獲得?)


【追記】
白鳥が渡来する初冬になっても、なぜか同じ刈田にコハクチョウの採食群を見かけません。
刈田で落ち穂拾いするなら、根雪が積もる前に採食しても良さそうなものですが、もっと良い餌場があるのでしょうか。


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