2021年11月中旬・夜
ニセアカシア河畔林のタヌキ溜め糞を監視するトレイルカメラに野ネズミ(ノネズミ)がなんと4夜連続で写っていました。
この場所で最も撮れ高が多かった野生動物は、タヌキではなく野ネズミでした。
赤外線の暗視映像で野ネズミの目が爛々と白く光って見えます。
これほど小さな哺乳類でもトレイルカメラのセンサーはきちんと反応してくれました。
(高感度にしている代わりに風揺れなどによる誤作動も多く、無駄撮りが10倍近くあります。)
画面の左側を川が奥から手前に向かって流れています。
川沿いのため、夜になると霧がよく発生しました。
写真+動画モードで記録したので、気温データを取得することが出来ました。
写真は毎回なぜか露光オーバーになりがちで、気温測定以外では役に立ちません。
10℃以下に下がる寒い夜でも野ネズミは林床をチョロチョロと活発に活動していました。
体の小さな野ネズミがよく体温を保っていられるものだと感心します。
休みなく餌を探して食べ続けないと必要なカロリーを摂取できないのではないでしょうか。
この近くの地中に野ネズミの巣があるのかな?
タヌキの溜め糞に野ネズミが頻繁に出没するのは果たして偶然でしょうか?
タヌキの糞に多く含まれる未消化の種子を野ネズミが食べに来ているのではないか?という予想がすぐに立てられます。
しかし動画を見る限り、必ずしもタヌキの糞に執着している様子はありません。
画面中央および左端の地面に黒々と見えるのがタヌキの糞です。
現場はニセアカシアを主体とする河畔林で、ドングリの実は落ちていません。
オニグルミの木も伐採されてほとんど無くなりました。
野ネズミが採食する種子として考えられるのは、ニセアカシアやフジぐらいです。
あるいは溜め糞場の周辺の林床には糞を分解する虫が多く、野ネズミはそれを捕食するのでしょうか?
しかし季節は晩秋で、暖かい昼間に私が見に来ても溜め糞を訪れる昆虫は(ハエ類すらも)全くいませんでした。
来季は虫の多い夏に改めて観察してみるつもりです。
同一個体が繰り返し写っているのか、それとも複数個体が生息している(野ネズミの個体密度が高い)のかも分かりません。
カメラが少し遠いので、その点は改善の余地がありそうです。
しかしカメラを近づけると、監視できる画角の範囲が狭くなる、というトレードオフの関係にあります。
シーン1:11/17・午後18:48・気温1℃
林床をチョロチョロと歩き回ります。
シーン2:11/17・午後20:21・気温2℃
同一個体が戻って来た? 別個体?
溜め糞の上の落枝を渡りました。
シーン3:11/18・午前1:50・気温6℃ (@2:21)
溜め糞の上の落枝を渡って行きました。
シーン4:11/18・午前1:57・気温1℃
シーン5:11/18・午後17:20・気温5℃
霧が立ち込める夜明け前とは違って、夕方になると(晴れて)画面がクリアになります。
救急車のサイレン♪がかすかに聞こえます。
野ネズミが突然、大ジャンプしました!(@5:25)
何かに驚いて隠れたのかと思いきや、すぐに元居た場所に戻りました。
野ネズミが大跳躍したシーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@5:32)
シーン6:11/18・午後19:36・気温0℃
画面右のニセアカシアの木陰から登場。
なぜかUターンして右に走り去りました。
シーン6:11/18・午後22:35・気温2℃
珍しく左の溜め糞の近くで長居しました。
シーン7:11/19・午後23:40・気温9℃ (@7:57)
シーン8:11/20・午後18:12・気温2℃ (@8:16)
こちらを向いてじっとしている時間が長い。
シーン9:11/20・午後18:14・気温11℃(カメラのオーバーヒートによる異常値)
珍しく右の溜め糞に興味を示しました。
左の溜め糞の近くにも移動。
シーン10:11/20・午後18:29・気温4℃
シーン11:11/20・午後18:45・気温4℃
シーン12:11/20・午後18:51・気温7℃
画面奥から登場。(倒木の陰)
溜め糞Rを一回りしてから左下隅へ立ち去りました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
特に、霧が立ち込めた夜の映像には有効です。
0 件のコメント:
コメントを投稿