2021/11/28

スギの樹皮の裏側に群生するマダラカマドウマ

 

2021年8月下旬・午後13:40頃・晴れ 

山道沿いに聳え立つスギ(杉)大木の樹皮が下から剥がれかけて隙間ができていました。 
その樹皮を私が何気なく下からベリベリと剥がしてみると、裏側に大量のマダラカマドウマDiestrammena japanica)が潜んでいました。 
(樹皮を剥がすシーンから動画を撮り直すべきでしたね。) 
マダラカマドウマは日光を嫌って樹皮の下に潜り込もうとするものの、パニックになって走り回る個体は意外と少なく、ほとんどの個体はその場で呆然と(?)じっとしていました。 
大小いろいろの群れで、幼虫から成虫まで様々なステージが勢揃いしているようです。 
大型で腹端に産卵管をもつ個体が♀成虫、無ければ♂成虫です。 

樹皮を剥いだ後の幹には茶色の樹脂が点々と滲んでいたり、垂れたりしていました。 
マダラカマドウマは雑木林の樹液酒場に来ることもあります。
しかし、まさか針葉樹スギの樹液を舐めていたとは考えにくいです。 
夜行性のマダラカマドウマが昼間、樹皮の裏側に隠れていただけだと思います。
(マダラカマドウマは)林床にすみ、昼間は樹洞や洞穴などに入って集団になることが多い。(中略)夏〜秋に成虫。(『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』p52より引用)
跳んで逃げる瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
最後は剥がれかけの樹皮を戻してやりました。(私が手を離すと樹皮自体の弾性で自然に元の状態に戻りました。)

カマドウマがどうして世間で不快害虫として嫌われているのか、私には全く理解できません。
虫好きの強がりでも何でもなく、無害でひたすら美しい造形だとおもうのですけど…。
いつかカマドウマを飼育してみたいものです。
跳躍力が強いので、かなり大きな容器が必要になりそうです。


【追記】
インターネット上で本種の学名の種小名に表記の揺れがあるようです。
『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』を信用する限り、Diestrammena japonicaではなくD. japanicaだと思います。
日本大百科事典ではjaponicaとなっていて困ります。
wikipedia英語版でもjapanica表記になっています。


♀成虫
♂成虫

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