2019年8月下旬・正午頃
川沿いの堤防と河畔林の間の小路でイネ科の葉にアオメアブ(Cophinopoda chinensis)が止まって獲物を吸汁していました。
日差しが強いので、見る角度によっては複眼の構造色が青く見えたり赤く見えたりと非常に美しく輝いています。
褐色のカメムシの胸背に突き刺した黒くて太い口吻がはっきり見えます。
(右の前脚かと一瞬思ったのですが、確かに口吻です。)
獲物は毒液を注入されて麻酔されているのか、全く動きません。
ムシヒキアブ科:昆虫をとらえ、口吻で刺して麻酔した後、体液を吸う。 (図鑑『札幌の昆虫』p190より引用)
アングルを変えるために私が撮りながらそっと近づいてみても、アオメアブは逃げませんでした。
飛び立つ瞬間を狙ってハイスピード動画撮影240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:49〜)
前回観察したときは獲物を空中で落としてしまったのですが、今回はしっかり獲物を抱えたまま素早く羽ばたいて飛び去りました。
▼関連記事
マメコガネを吸汁するアオメアブの飛び立ち【HD動画&ハイスピード動画】
さて、餌食となったカメムシの種類は何でしょう?
オオトビサシガメと迷ったりしたのですが、後脚腿節に棘が並んでいることからホソヘリカメムシ♂(Riptortus pedestris)と判明しました。
ホソヘリカメムシは悪臭を出さないものの、蜂のように飛び、♂同士の縄張り争いでは
棘がついた後ろ足で相手をはさみつけるという方法がとられ、後脚腿節が長いものが有利になる (wikipediaより引用)らしのですが、自慢の武器でも身を守れずあえなく捕食されてしまいました。
狩りの瞬間を見ていませんが、おそらくアオメアブが背後から不意に急襲したのでしょう。
アオメアブ:背面@イネ科葉+ホソヘリカメムシ♂捕食吸汁 |
アオメアブ:側面@イネ科葉+ホソヘリカメムシ♂捕食吸汁 |
アオメアブ:側面@イネ科葉+ホソヘリカメムシ♂捕食吸汁・全景 |
0 件のコメント:
コメントを投稿