2024/09/10

ニホンザルがトチノキ種子の給餌場を素通り【トレイルカメラ】

 



2023年11月中旬 

シーン1:11/8・午後12:25頃・晴れ(@0:00〜) 
里山の斜面に立つカラマツの根元にトチノキの種子を積み上げて置き、野生動物が持ち去るかどうか自動撮影カメラで見張っています。 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況を先に示します。 


シーン2:11/18・午後12:30頃・(@0:04〜) 
栃の実は野ネズミが全て給餌場から持ち去ってしまいました。(映像公開予定) 

斜面をトラバースするように獣道をニホンザルMacaca fuscata fuscata)が左から右へ軽快に横切りました。 
トレイルカメラにも餌場にも全く気づいていません。
初めに林床の落枝が動いていることから、どうやらトレイルカメラの起動が間に合わず、先行個体の遊動を撮り損ねたようです。 
走り去るニホンザルを1/3倍速のスローモーションでリプレイ(@0:15〜)。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【追記】
トチノキの果実は堅果ではなく蒴果らしいので、訂正します。
トチノキの種子がいわゆる栃の実です。

電柱の天辺で熱烈なキスを交わすドバト♀♂(野鳥)

 

2023年9月下旬・午前11:05頃・くもり 

田園地帯の端に立つ電信柱の天辺に並んで止まった2羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が、何度もキスを交わしていました。(billing) 
擬人化して愛情表現のキスと解釈したくなりますが、ピジョンミルク(素嚢乳)を吐き戻して与える求愛給餌なのでしょうか?

この2羽は♀♂ペアだと思うのですが、やや体格差があります(左L<右R)。 
やや小柄なRの方が積極的にLへキスしています。 
このR個体が♂なのかな? 
調べてみると一般にドバトの体長に性差は無いとされているので、今回の体格差はたまたまだったようです。 

キスの合間に♂Rが儀式的な羽繕いをして、首元の羽毛の構造色を相手に見せつけているようです。 
やがて♀Lも羽繕いして、自分の胸元の羽毛を整えました。 
 遠いせいか、この間にドバトが鳴き交わす声は聞き取れませんでした。 

このまま求愛行動が盛り上がって交尾が始まるかと期待して見守ったのですが、♂Rは飛び去ってしまいました。 
素人目には♀Lが交尾拒否をしたようには見えなかったのですが、♂Rは「脈なし」だとあっさり諦めたようです。 

巣立った幼鳥に親鳥がピジョンミルクを巣外給餌したという別の解釈もあり得ますかね?(※ 追記参照)
ドバトは外見で性別を見分けられず、交尾が成立したときしか性別を確定できないのが問題です。


電柱の天辺に独り残された個体♀Lは、羽繕いを続けています。 
首をひねって背中の羽毛も嘴で整えています。 
落ち着き払って飛び立つ気配がなく、私がすぐ下を通り過ぎても逃げませんでした。 

※ 逆光なので、動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げました。


※【追記】
親鳥が雛にピジョンミルクを口移しで与えるのは、雛が巣内にいるときだけで、巣立ち後の幼鳥は固形物の餌を自分で食べるようになるのだそうです。



2024/09/09

休耕地でホンドタヌキの巣穴をニホンアナグマが乗っ取った?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月中旬〜下旬

シーン0:11/16・午後16:18(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
休耕地に蔓延る雑草がようやく枯れて、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の巣穴が再び監視できるようになりました。 


シーン1:11/16・午後17:03(@0:04〜)日の入り時刻は午後16:30。 
日没後の晩に野生動物が巣穴に潜り込む寸前のお尻だけちらっと見えました。 
これはアナグマですかね?(タヌキかも?) 


シーン2:11/17・午前5:09(@0:20〜)日の出時刻は午前6:18。 
雨が降る夜明け前に、再び謎の野生動物が巣穴に入りました。 
またもやトレイルカメラの起動が遅れたようで、お尻しか見えませんでした。 


シーン3:11/18・午前4:44(@0:31〜) 
翌日の未明にニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が巣口から顔を出して、辺りをキョロキョロと見回して警戒しています。 
後半はときどき目を閉じて、うつらうつらとうたた寝をしているようで、微笑ましく思いました。 

レンズに付着した水滴がようやく一部乾いたようで、画面の中央部だけはなんとか鮮明に写りました。 


シーン4:11/19・午前3:58(@1:31〜) 
さらに翌日の未明に、休耕地の枯野を左から来たアナグマが、そのまま巣穴に潜り込みました。 


シーン5:11/22・午後22:03(@1:44〜) 
3日後の晩遅くに巣口で2頭の(アナグマの?)目玉が動いています。 
残念ながら、またもやレンズに結露しているようで、よく見えません。 
おまけに低温で電池の電圧が低下していたらしく、6秒間しか録画してくれませんでした。 


シーン6:11/22・午後22:05(@1:50〜) 
25秒後、監視カメラが再び起動すると、アナグマと思われるペアは1頭が手前へ、もう1頭は左へと別々に立ち去りました。 


シーン7:11/22・午後22:06(@2:39〜) 
27秒後に監視カメラが再び起動すると、画面の下端を下(手前)に向かってアナグマ?が歩いて来ます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
アナグマの登場シーンをまとめたつもりですが、不鮮明な映像にはタヌキが混じっている可能性もありそうです。 
この地点は霧が頻繁に発生するらしく、レンズの結露に悩まされることになります。 
雪国の晩秋〜冬は晴れる日が少ないので、濡れたレンズがなかなか乾きません。 
トレイルカメラのレンズが結露したら自動で拭き取ってくれるワイパーがあれば良いのに…と思います。 


【考察】 
2023年5月下旬に休耕地でホンドタヌキの巣穴を見つけ、初夏までの短期間(雑草が蔓延って巣穴が見えなくなるまで)トレイルカメラで監視しました。 
ここでタヌキの♀♂ペアが繁殖し、幼獣が少なくとも4頭育ちました。 
私がトレイルカメラを撤去した夏〜秋の期間に、いつの間にかアナグマがタヌキの巣穴を乗っ取っていたようです。 
2頭のアナグマがこの巣穴で冬越しするようです。
♀♂つがいのペアと考えたくなりますが、アナグマの繁殖生態を考えるとその可能性は低く(この点が一夫一妻のタヌキと違う)、おそらく若い兄弟姉妹あるいは母子ではないかと思います。

近くの二次林にはニホンアナグマの営巣地(セット)があり、そこで重点的に定点観察を続けています。 
6月中旬〜下旬にアナグマの母子(母親♀および幼獣4頭)が、生まれ育った巣穴からどこかに転出したのですが、その引越し先がこのタヌキの巣穴ではないかと疑っています。 
タヌキの親子はアナグマに追い出されたのかな? 
「同じ穴のむじな」という慣用句は俗説・迷信なのでしょうか? 
観察できなかった空白期間を悔やんでも仕方がありません。 
「左右の目の大きさが不均一なアナグマ♀成獣(右目<左目)」という顔馴染みの個体は、今回の映像には写っていません。

 冬から早春まで、ここでトレイルカメラによる監視を続けます。 


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