2024/07/18

ソバ畑に集まり熟した実を食べるキジバトの群れ(野鳥)

 

2023年10月中旬・午後14:40頃・晴れ 

山間部の農村に広がるソバ畑にキジバトStreptopelia orientalis)が来ていました。 
種子食性のキジバトは、秋になるとソバ畑に集まって熟した実を食害します。 
この採食シーンを動画に撮りたくて、長年苦労してきました。 
キジバトの群れがソバ畑に来ていても、保護色になっていて見つけることは困難です。 
キジバトの存在に気づかないまま私がソバ畑の横を通り過ぎると、キジバトが一斉に飛んで逃げる、という失態が何年も繰り返され、悔しい思いをしてきました。 
ソバ畑に飛来したキジバトをたまに遠くから見つけても警戒心が強く、私が下手に近づくとすぐにソバ畑から飛んで逃げてしまいます。 
ソバ畑の近くでブラインドを張り、キジバトを待ち伏せして隠し撮りするしかないだろう、と半ば諦めていました。 

今回も私が歩いてソバ畑に近づくと、キジバトは警戒して飛び去ってしまいました。 
私がその場に立ち止まってしばらくじっとしていると、キジバトは少しずつソバ畑に戻って来ました。 
この餌場に執着している印象です。
ソバ畑の一段下にある刈田(稲刈り後の田んぼ)に戻って来た個体に注目していると、カメラを向ける私を警戒しつつも、ほとぼりが冷めたら飛び上がって隣のソバ畑に侵入しました。 
(映像はここから。) 

少し遠かったのですが、デジタルズームも駆使してキジバトがソバの種子を食害するシーンをなんとか動画で記録することができました。 
キジバトはソバの茎の上部に器用に止まり、熟したソバの実を啄んでいました。 
ソバ畑に雑草として生えているイヌタデの赤い実(赤まんま)には見向きもしませんでした。 

横の車道を車が通りかかると、警戒した個体は飛んで少し逃げますが、平気で採食を続ける個体も居ました。 
ここのソバの実はよほど食べ頃で美味しいのでしょう。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
羽ばたいて飛び立ち、ソバ畑内で少し移動しました。 
飛び立って初めて複数の個体がソバ畑に潜んでいることに気づきました。
地味な保護色の迷彩模様を身にまとっているので、枯れたソバ畑に隠れたキジバトを遠くから見つけるのは至難の業です。 

長年の宿題がようやく撮れて大満足。
最後に広角で動画を撮りながらソバ畑に近づき、キジバトの群れが一斉に飛び去るシーンを撮りたかったのですが、上手く行きませんでした。 
この日はあちこちのソバ畑を見て回ったものの、なぜか他所ではキジバトが見当たりませんでした。 
どのソバ畑が食べ頃なのか、キジバトは熟知しているのでしょう。 

ソバを栽培する農家にとって、種子食性のハト類は害鳥となります。 
種まき直後の芽生えと収穫前の種子を好んで食害します。 

関連記事(2ヶ月前および4年前の撮影)▶  


ソバ農家は寛容なのか、種を撒いた後は収穫まで放ったらかしで、鳥害対策をしているソバ畑を見たことがありません。
鳥を農地から追い払う爆音器ですら近年はあまり使われなくなりました。
ハト類の盗み食いによる損失はたかが知れているのかもしれません。


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2024/07/17

アナグマの空き巣に居候する虫を捕食しに通う秋のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月中旬〜下旬 

1017+18+25 


シーン0:10/12・午後14:38・晴れ・気温28℃(@0:00〜) 
シーン0:10/12・午後16:59・晴れ(@0:04〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで録画された現場の様子です。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)を新旧2台のトレイルカメラで監視しています。 


シーン1:10/17・午後17:02(@0:08〜)日の入り時刻は午後17:03。 
日没直前でかなり暗いのに、起動したトレイルカメラが暗視モードになりませんでした。 
自然光下では活動限界で画質が荒いのですが、動画編集時に自動色調補正を施してみたらタヌキの姿が見えるようになりました。 

ホンドタヌキ♀(Nyctereutes viverrinus) がアナグマの巣口Lを覗き込み、小さな虫を捕食しているようです。 
しばらくすると、奥に生えたヒメアオキ群落の奥を別個体♂のタヌキが右から回り込んでセットにやって来ました。 
獣道の横に生えたミズキの立木を通り過ぎる際に根元に排尿マーキングしました。 
このとき左後脚を上げて小便したことから、♂と判明しました。 
先に来ていた♀個体は♂の接近に気づくと、合流するまで獣道に座って待っていました。 
(2頭のタヌキが行動を共にしていたので、♀♂ペアだと推察しました。) 

♂が到着すると、♀は巣口Lで虫捕りを再開しました。 
合流した♂も巣口Lを覗き込んでいます。 
画質が荒くて、タヌキが捕食していた小さな虫の正体を見極められませんでした。 


シーン2:10/18・午後16:29(@1:08〜) 
翌日の夕方。
アナグマの巣口Rに来たタヌキが小さな虫を見つけたようで、夢中で捕食しています。 


シーン3:10/18・午後16:30(@2:08〜) 
もう1頭のタヌキがアナグマの巣口Rで合流していました。 
2頭のタヌキが巣口Rに執着している間に、別個体(3頭目)が奥の二次林からセットに登場しました。 
小さな虫が巣穴Rから何匹も逃げ出し、地上で素早く逃げ回っているようです。 
それを捕食しようとタヌキの3兄弟(姉妹?)が悪戦苦闘しています。 


シーン4:10/18・午後16:31(@3:08〜) 
アナグマの巣口Rに集まっていた3頭のタヌキは飽きてきたのか、1頭ずつ右に立ち去りました。 
もう1頭が立ち去る前に眼の前にあった細い落枝を甘噛みしたのは暇潰しなのかな?(@3:28〜) 
1頭だけが最後まで巣口Rに執着して居残りました。 


シーン5:10/20・午後14:16(@4:08〜) 
シーン6:10/23・午後13:36(@4:12〜) 


シーン7:10/25・午後16:56・気温15℃(@4:17〜)日の入り時刻は午後16:51。 
日没直後に2頭のホンドタヌキが連れ立って左から登場しました。 
先行個体がアナグマの巣口Lで小さな虫を次々と捕食している間に、後続個体が追い越して獣道を右奥へ立ち去りました。 
今回はミズキの立木を素通りしました。(排尿マーキングなし) 
カラスの群れが鳴き騒ぐ声♪が遠くから聞こえますが、今回のタヌキとは関係ないようです。 


シーン8:10/25・午後16:58(@5:11〜) 
続けて3頭目のタヌキが獣道を左から来たようです。 
落葉が積もった林床を跳んで逃げる虫を追いかけていますが、狩りの成否は不明。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
近所のタヌキがアナグマの空き巣に繰り返し通ってくるのは、巣穴を乗っ取ろうと虎視眈々と狙っているのではなくて、その中に潜む穴居性の昆虫を捕食するためなのだと分かってきました。
タヌキは遠慮しているのか、アナグマの巣穴の奥まで侵入することは滅多にありません。


謎の虫の正体が気になりますが、今のところ不明です。
冬越しのために多数の虫が巣穴に集結しているにしては、時期が早過ぎる気がします。
おそらくカマドウマの幼虫ではないか?と個人的には予想しています。

夜行性のため日中はこれらの隠蔽的な空所にいるが、夜間は広い場所を歩き回って餌を探す。夜に森林内を歩けば、この仲間がよく活動しているのを見ることができる(特に夏季)。(wikipedia:カマドウマより引用) 

今季(2023年)は実地調査できませんでしたが、来年の秋にはアナグマの巣穴に居候している虫について実際に調べてみるつもりです。
ナイトビジョンのビデオカメラやファイバースコープを巣穴の奥に突っ込んでみるだけでも何か発見がありそうです。

近くにあるタヌキの溜め糞場で糞分析をして、未消化のまま排泄された昆虫のクチクラ断片から捕食メニューを調べる方法もあります。
しかし、実体顕微鏡を買う必要がありますし、素人には難易度が高そうです。


キツリフネの花で吸蜜ホバリングするヒメクロホウジャク(蛾)

 

2023年10月上旬・午後13:05頃・くもり 

山麓の道端に咲いたキツリフネの群落でヒメクロホウジャクMacroglossum bombylans)が忙しなく訪花していました。 
ホバリングしながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
花蜜の量が少なくて次の花へすぐに飛び去ってしまうので、次に来そうな花を予想して待ち構えている方が上手く撮れました。 

あまりにも動きが忙しないため、1/5倍速のスローモーションでまずご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。 
胸背が黄緑がかっています。 
スキバホウジャクと迷ったのですけど、ヒメクロホウジャクですかね? 
同定するためにストロボ写真を撮りたかったのですが、逃げられました。

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