2023/09/01

晩冬のスギ林道で雪に埋もれかけたスギの根元を通りすがりにチェックするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年2月中旬〜下旬

雪深い里山のスギ林道で溜め糞場sを監視する自動撮影カメラの設置アングルを逆向きにしてみました。 
同じ地点ですが、これまでよりも広角で撮れるようになりました。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が通りかかった映像をまとめました。 

画面の中央に写っているのが、以前カメラを固定していたスギの木です。 
林道脇の法面(斜面)でスギの苗が育ったために、根本が強く湾曲しています。 
これは多雪地帯の山地に特有の樹形です。
ヒョロヒョロの稚樹は深い積雪に埋もれて強く押し付けられます。
春になって雪が完全に溶けるまで氷河のように斜面をゆっくりずり落ちますから、木々は持続的な強い雪圧を受けるのです。
倒された稚樹は春になると雪が溶けるのを待ちかねるように重力屈性と光屈性で幹は真上に向かって成長しようとします。
しかし、冬が来る度に再び雪圧で潰され曲げられてしまいます。 
幹が充分に太くなって剛性が増す頃には根本が強く湾曲してしまうのです。
その一方で、豪雪地帯でも平地に植林されたスギは根元からまっすぐ伸びます。


シーン1:2/19・午前1:50・気温0℃(@0:00〜) 
どうやら雪ではなく雨(みぞれ?)が降っているようです。 
深夜に雪道を右から登場したタヌキが対面のスギの根元に立ち寄りました。
その辺りはちょっとした崖(法面)のようになっているのです。
匂いを嗅いだだけで、マーキングなどはしませんでした。 
林道上の深い雪に埋もれた溜め糞場sは素通りしたようです。 

雨のために雪面の状態は湿雪で、タヌキが一歩踏み出す度にズボズボと潜っています。(腐れ雪) 


シーン2:2/25・午前3:36・気温0℃(@0:41〜) 
6日後の小雨が降る未明にタヌキが再登場。 
この6日間で雪が少し溶け、ホオノキの幹に固定したトレイルカメラの設置アングルも自然に少しずれてしまいました。 

今回もホンドタヌキは雪深い林道を右から左へ通り過ぎました。 
雪面の状態は締まっている(やや凍っている)ようで、タヌキが歩いても足が深く潜りません。 
オーバーハングしたスギの根本に近寄ったものの、風の匂いを嗅いだだけでした。 
何の匂いをチェックしているのか分かりませんが(カモシカの眼下腺マーキングの匂い?)、前回よりもおざなりです。 
もしかして、「ここにヒトの匂いがする怪しい装置(トレイルカメラ)がずっとあったのに無くなってる…」とタヌキは不審に思っているのでしょうか。

今回もやはり溜め糞場sを素通りしたようですが、画角をもう少しだけ左に向けてカメラを設置するべきでした。 

つづく→

雪国の川面で羽繕いするキンクロハジロ♂(冬の野鳥)

 

2023年1月中旬・午前11:20頃・晴れ 

平地を流れる川に集まった多数のカルガモAnas zonorhyncha)の群れに混じって、1羽だけ冬鳥のキンクロハジロ♂(Aythya fuligula)が居ました。(混群?) 

やがてキンクロハジロ♂は上流を向いて川面を遊泳しながら羽繕いを始めました。 
羽繕いの合間に嘴を水で軽くゆすぎました。(@0:57〜) 
水を飲んだのかもしれません。 
羽根を整えると、身震いしながら伸び上がり、尾羽を左右に震わせます。 
背伸びしながら翼を広げて羽ばたかない点がカルガモとは異なります。 
(カルガモの行動については別の記事で映像公開予定?) 
以前の観察では、水浴の後にはキンクロハジロ♂も背伸びしながら翼を広げて羽ばたき水気を切っていました。

関連記事(2年前の撮影)▶ 小雪が降る川で水浴びするキンクロハジロ♂(冬の野鳥)


しかし、その行動の頻度はカルガモより低いようです。
キンクロハジロは潜水ガモに属しますから、そうでないカルガモよりも羽根の撥水性が高いのか、あるいは水気を切る必要性が低いのかもしれません。


撮影中は気づかなかったのですが、キンクロハジロ♂の手前に地味な♀もちらっと写りました。(@0:47〜)  

2023/08/31

雪山のスギ林道で厳冬期も活動するニホンリス【トレイルカメラ】

 



2023年2月上旬・午前7:11・気温-3℃ 

雪深い低山のスギ林道を見張っている自動センサーカメラに、ある朝ニホンリスSciurus lis)が写りました。 
林道を挟んで反対側に立つスギ大木の幹は、深い積雪でほとんど見えなくなりました。 
画面上端の雪面をリスがうろちょろしています。 
おそらくスギの樹上から雪面に飛び降りたのでしょう。 
ニホンリスは冬眠せず、厳冬期の雪山でも昼間は元気に活動を続けます。

手前の雪面にはカモシカが歩いた足跡が残っています。 


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