2023/02/19

タヌキの溜め糞を舐めて吸汁するヨコジマオオハリバエ

 

2022年9月中旬・午後13:25頃・晴れ 

里山の尾根道にもホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場cがあります。 
利用しているタヌキの個体数が少ないのか訪問頻度が低いのか分かりませんが、私が定点観察に通っても新鮮な糞がなかなか見つかりません。
昨年短期間だけトレイルカメラを設置したものの、すぐに撤去してしまいました。 
この溜め糞場は自然消滅した(使われなくなった)と一時は考えていました。 
もしかすると気温の高い時期は糞虫らの分解活動が活発で、たちまち食べられたり埋められたりするために、糞塊が残りにくいのかもしれません。 
尾根道にあるということは、溜め糞調査のために私が麓から登り始めても標高が低い地点の溜め糞から順に調べていくと、尾根に到着する時刻がどうしても遅くなってしまいます。
夜行性のタヌキが排便した溜め糞を新鮮なうちに(糞虫に処理される前に)観察するためには、午前中の早い時間に現場入りする必要があるのです。

この日は珍しく立派な糞塊が残されていました。
少しだけ離して2箇所に排便しています。 
全く同じ地点に溜め糞場が復活したということは、同一個体のタヌキが戻って来て過去の記憶を頼りに溜め糞するようになったのでしょうか?
強烈な糞便臭が辺りに漂い、否が応でも気づきました。
これがタヌキ特有の匂いなのでしょう。 
(不思議なことに、他の溜め糞場ではあまり臭いと感じたことがありません。) 
様々なハエ類がタヌキの糞塊に群がっていました。 

まず注目したのは、単独で来ていたヨコジマオオハリバエTachina jakovlevi)という寄生バエです。 
本種が獣糞を吸汁する様子は初見です。
背側から見下ろすように撮影したので、肝心の口吻の動きがよく見えませんでした。
したがって、♀が獣糞に産卵していたという可能性も考えられます。 (ヨコジマオオハリバエの性別の見分け方を私は知りません。)
ヨコジマオオハリバエは寄生バエですから、獣糞に産卵するはずがありませんね。
真横から撮りたくても、私が下手に動くとハエはすぐに飛び去ってしまうので、ハエが自ら動いて横を向いてくれるまでじっと我慢して撮り続けるしかありません。


左に居る瑠璃色のハエの名前を知りたいです。

2023/02/18

ニホンリスの垂直跳び

 

2022年9月中旬・午前10:00頃および12:20頃 

里山の雑木林の斜面に立つ泥カラマツを監視しているトレイルカメラに、ある日ニホンリスSciurus lis)が何度も写りました。 
斜面から土がポロポロとこぼれ落ちてきた後に、カラマツの幹の背後からリスが左に走って登場しました。 
林床をチョロチョロと徘徊し、地面に落ちた木の実(落果)などの餌を探索しているようです。 
泥カラマツの左に生えたシシガシラという羊歯植物の群落で餌を探していたニホンリスが急に真上へ飛び上がり、細い枝に跳び移りました。 
華麗な垂直跳びを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:52〜) 
リスの高い身体能力に惚れ惚れします。 
その枝を伝って林床に戻ると、斜面を駆け上がって姿を消しました。 

後日、現場検証すると、リスが跳び乗ったのはリョウブの幼木でした。 
多雪地帯の斜面に特有の樹形です。 
深い積雪の重み(雪圧)で根元付近が大きく湾曲しており、斜面からほぼ横に向かってしばらく伸びてから上に伸長しています。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



コウリンタンポポの花蜜を吸うモンシロチョウ♀

 

2022年6月中旬・午前10:55頃・晴れ 

河川敷に咲いているコウリンタンポポの群落でモンシロチョウ♀(Pieris rapae)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
翅を半開きのまま口吻を伸ばして吸蜜しています。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:21〜)

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