2022年5月上旬・午後21:55頃
河畔林に残されたタヌキの溜め糞場rvを監視するトレイルカメラに夜行性の妙な虫が写っていました。
赤外線の暗視映像で画面の右下隅に見える黒々とした塊がホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞です。
赤い矢印にご注目ください。
小さな黒い虫が林床の小さな穴から地上に這い出てきたように見えました。
巣穴から外に出てきたのか、それとも成虫が羽化したのでしょうか?
糞便臭に誘引されるようにほぼ真っ直ぐ歩いて溜め糞へ近づきます。
林床をランダムに探索歩行しているようには見えません。
ようやく溜め糞に到達したのに、糞に触れると驚いたように少し避けました。
もう1匹、謎の虫が先客として来ていたのに、互いに没交渉でした。
糞食性の昆虫だと思うのですが、私の知る限り、糞虫と呼ばれるグループ(甲虫)の成虫が現れるのは夏になってからです。
未だ早春なので活動している昆虫の数は少なく、昼間に現場で目撃したのはハサミムシやダンゴムシぐらいです。
ちなみに後日、5月中旬にはここでベッコウバエの成虫を見ています。
カメラの設置位置が高過ぎて、小さな虫がしっかり見えないのは残念でした。
昆虫以外の節足動物かもしれません。
謎の虫の正体を突き止めるには、夜に現場入りして自分の目で調べるのが一番です。
しかし、夜行性のタヌキと鉢合わせする可能性があり、警戒したタヌキが溜め糞場に来なくなってしまったら本末転倒です。
今回トレイルカメラが何に反応して起動したのか不明です。
もちろん、こんな小さな昆虫(変温動物)に反応するはずはありません。
つまり、これは偶然撮れた映像です。