2021/11/14

イチジクの熟果を舐めるセグロアシナガバチ♀

 

2021年8月下旬・午後13:40頃・小雨 

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)で果実が熟すと今年も様々な昆虫がやって来ます。 
熟果の甘い芳香に誘われたのか、セグロアシナガバチPolistes jokahamae)のワーカー♀がパラパラと小雨が降る中を飛来しました。 
雨の雫で濡れた葉の上に初めは止まりました。 (水滴を舐めていたかどうか不明。) 
葉から葉へと飛び回ってから、ようやく熟果に止まりました。
これは熟し過ぎて(あるいはスズメバチの食害を受けて)枝から千切れ落ちたもののようです。 
セグロアシナガバチ♀は口吻でイチジクの果肉を舐め始めました。 
この組み合わせは初見です。 
オオスズメバチのように果肉を大顎で噛み切ることはしませんでした。 

熟果上でクロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀とニアミスすると、アリの方が慌てて逃げ出しました。 
セグロアシナガバチ♀は翅を半開きに立てて一瞬だけ警戒態勢になりました。 

※ 演出のため、動画の順番を入れ替えました。

2021/11/13

風媒花アカソの花粉が飛散する様子【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年8月下旬・午前9:30頃・晴れ 

山道の横の法面(斜面)に生えたアカソの大群落のあちこちから白い煙が立ち昇っていました。 
イラクサ科アカソの花穂は地味な風媒花です。 
雌雄同株で、穂状の雄花は茎の下方に付き、雌花は茎の上方に付いています。 
雌花が雄花よりも上にあるのは、自家受粉を少しでも減らすための工夫だと思われます。
朝露で濡れた花穂が朝日を浴びて乾くと、雄花から白い花粉が大量に放出され、風に漂うのです。 
風媒は文字通り「風任せ」で効率が悪いので、莫大な量の花粉を生産し無駄に飛ばさないと雌花は授粉できません。 
その代わり、虫や鳥などの送粉者を誘引するために花蜜や香りを生産する必要はありません。
花粉症の人は映像を見ているだけでくしゃみが出そうになるかもしれません。 

次にどの花穂から花粉が吹き出すのか予測できないので、花穂を揺すって強制的に花粉を飛散させてみました。(@2:07) 
ただし、揺らしても花粉が飛ばない花穂もありました(映像は省略)。 
未だ雄花の準備ができてないのか、充分に乾燥していないのでしょう。 (あるいは既に花粉を放出し尽くした雄花なのかもしれません。)

次に、花粉が雄花から吹き出す様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:33〜) 
不定期で予測できませんから、適当に狙いを定めた花穂を辛抱強く長撮りするしかありません。 
風で雄花から花粉が受動的にこぼれ落ちるのではなく、自然に何かが弾けるように花粉が勢い良く飛び出しています。 
乾燥した葯が破裂しているのですかね? 
拡散する花粉の動きで微風(空気の乱流)も可視化されて、なかなか見応えのあるスローモーションになります。

渓流沿いの崖で採土するオオハキリバチ♀

 

2021年8月下旬・午前9:00頃・晴れ 

渓流沿いの山道の横の崖にオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)を見つけました。 
地面を掘って巣材を集めているようです。 
私がズームインしたらすぐに飛び立ち、渓流の上を飛び去りました。 
残念ながら営巣地を突き止めることが出来ませんでした。 

短い出会いを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
蜂も慌てていたのか(無頓着なのか)、土塊と一緒に長い枯れ草(細根?)も一緒に持ち去りました。 
採土シーンの動画を撮り直したくてその場にしばらく待機したのですが、オオハキリバチ♀は戻って来ませんでした。 

オオハキリバチ♀の営巣習性は借坑性です。 
育房間を仕切る巣材は主に樹脂なのですが、育房内に貯食、産卵を済ませ巣口を樹脂で塞ぎ終わった後に土や砂を塗りたくって偽装することが知られています。 
今回の♀個体はその最終段階だったのでしょう。

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