2021/09/27

キジバトの散歩・採食【トレイルカメラ:野鳥】

 

2021年7月中旬・午後19:00頃(日没時刻は午後19:01)・気温23℃ 

水辺の獣道に設置した無人センサーカメラ(トレイルカメラ)の監視映像にキジバトStreptopelia orientalis)がちらっと写っていました。 
こんな小さな被写体でも熱源の動体検知できるとは優秀です。 

日没直前、画面右端に登場したのに、残念ながらすぐに引き返してしまいました。 
まさか、トレイルカメラのかすかな起動音に気づいて警戒したのでしょうか? 
冠水していた遊歩道(元々は舗装路)はほぼ乾いたものの、泥が一面に残っています。 
その地面をあちこち啄みながらキジバトは歩き回っていました。 
路上(画面中央下部)にアメリカザリガニの死骸が2匹転がっているのですが、種子食性キジバトは興味を示しませんでした。(近づかず) 

ちなみに、この日は気象庁が東北地方南部での梅雨明けを平年より8日早く宣言しました。 

2021/09/26

モンキチョウ♀♂の求愛飛翔:持久力テストに落ちたスタミナ不足の♂

 

2021年7月上旬・午後15:20頃・くもり 

ススキやヨシの群落が生い茂る川沿いの草むら上空で モンキチョウColias erate poliographus)の♀♂ペアが求愛飛翔していました。 
モンキチョウは翅色が性的二型で、白い翅の個体が♀で、黄色が♂です。(例外あり) 
一見すると2頭は互いにもつれ合ったり、ただやみくもに乱舞しているようですが、♂は♀の目の前を遮るようにホバリングし、♀に着陸を促して交尾に持ち込もうとしています。 
過去に撮ったスローモーションの映像を見るとよく分かります。
関連記事(1、5年前の撮影)▶  
モンキチョウ♀♂の求愛飛翔と交尾拒否:マリーゴールドの花畑にて【HD動画&ハイスピード動画】 
モンキチョウ♀♂の求愛飛翔【ハイスピード動画】
やや風が吹く中を延々と求愛飛翔が続いたものの、結局は交尾に至らず、♂は♀を諦めて離脱しました。 

ここまではよく見かけるシーンですが、今回は飛び去った♂を撮り続けると、ちょっと面白いことが分かりました。 
私が立っていた堤防路の道端に咲いたムラサキツメクサ(=アカツメクサ)に訪花すると、吸蜜を始めたのです。 
激しい求愛飛翔を続けていたモンキチョウ♂は、どうやらガス欠で体力の限界だったようです(スタミナ不足)。 
「肉体疲労時の栄養補給に。ムラサキツメクサ!」 

羽化直後に交尾を済ませることが多いモンキチョウ♀は、基本的には受精に必要な精子を既に充分蓄えています。
♀にとって2回目以降の交尾は、栄養源としての精包(♂が交尾の際に与える分泌物)が目当てなのだそうです。 
つまり、♀はしつこく言い寄ってくる♂に持久力テストを課して篩いにかけ、強い♂とだけ(仕方なく)交尾して精包をもらうのです。 
今回の♂はおそらく老齢で、♀が課す厳しい持久力テストに落第したことになります。 
詳しくは、以下の名著2冊をおすすめします。

渡辺守『モンキチョウの交尾行動』によると、
 一頭の♀に数頭の♂という飛翔の群れが形成されることもまれではありません。しかし、ほとんどの♂はしばらくして求愛飛翔をあきらめてしまい、♀はさらに高空へ、♂はつぎつぎと地上へ降下し、求愛の群れは解消するのです。  交尾を経験した♀がつぎの交尾を受け入れる場合、どの♂を選ぶかは求愛の熱心さによることがわかってきました。求愛に熱心な♂はたいてい若く、それは交尾時に大きな精包を注入できることを意味しています。年寄りの♂は大きな精包をつくることができませんので、体内の精包を吸収して、いずれは自らの栄養にしようとする♀の思惑からみると、どうせ交尾するなら大きな精包をもらったほうがよいに違いありません。 (『動物たちの気になる行動〈2〉恋愛・コミュニケーション篇』p61〜62より引用)
渡辺守『チョウの生態「学」始末』によれば、
 交尾を経験したモンキチョウの♀が次の交尾を受け入れる場合、特に白翅型♀の場合、自分を巡っての求愛集団の中からどの♂を選ぶかは、最後まで諦めずに自分につきまとった♂であった。求愛集団における激しい飛翔は、その集団内に留まろうとする老齢の♂を振るい落とす役割ももっていたようである。最後まで求愛を行なうことのできた♂はたいてい若かった。若い♂は交尾時に大きな精包を注入でき、年寄りの♂は(少なくとも1回は交尾経験があるとしたら)大きな精包を作れない可能性が高い

子連れのカルガモが雨上がりの早朝に散歩【トレイルカメラ:野鳥】

 

2021年7月上旬・午前5:41・気温18℃ 

タヌキが往来していると予想される水辺の獣道に無人のセンサーカメラ(トレイルカメラ)を仕掛けてみました。
関連記事(1月前の撮影)▶ 泥の獣道に残るホンドタヌキの足跡
初めに写っていたのは、意外にもカルガモAnas zonorhyncha)の親子群でした。 
大雨が降ってレンズが水滴で曇っても防水のトレイルカメラはきちんと作動していました。 
こんな悪条件下でもしっかり動体検知できることに感心しました。 
レンズの水滴は晴れたら自然に乾きます。

右から登場した3羽のカルガモはトレイルカメラの前を横切り、左へ歩き去りました。 
隣接する湿地帯が大雨で氾濫し、舗装された遊歩道が冠水しています(赤茶色の泥水で水浸し状態)。 
腹を空かせた2羽の幼鳥は、浅い水でも元気に遊泳しながら採食しています。 
最後に道草を食ったのも幼鳥らしくて微笑ましいですね。
それを見守るように、1羽の親鳥が水かきの付いた足でペタペタとゆっくりついて歩きます。 

※ 動画編集時に自動色調補正(equaliz0r)を施したら、ぼやけた映像がだいぶ改善しました。

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