2020年8月下旬・午前7:00頃・晴れ
岩だらけの河原でセグロセキレイ♂(Motacilla grandis)が水際を歩きながらひっきりなしに鳴いていました。 鳴きながら水際の浅瀬に何度も嘴をつっこんで、水生昆虫などを次々に捕食しているようです。
かなり複雑な節回しで長々と鳴いています。
朝からさえずって縄張り宣言しているのでしょう。
セグロセキレイ♂の囀りを聞いたのは初めてかもしれません。
実は、この美声の主がまさかセグロセキレイ♂だとは思いませんでした。
せっかくなのでセグロセキレイ♂の囀りを声紋解析してみたいのですが、周囲の河畔林からやかましく聞こえる蝉しぐれ(ミンミンゼミ♂など)のピンクノイズに残念ながらかき消されてしまっています。
こういう場合は、指向性の高い集音マイクを使えば改善するのですかね?
※ 対岸の鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
高木清和『フィールドのための野鳥図鑑:水辺の鳥』を紐解いて調べると、セグロセキレイのさえずりは以下のように聞きなしされていました。
ヂインチュイチュイ、ヂュヂュ、ヂュクヂュクピピ、ヂィヂィッ、チッヂピチュイ、ヂヂヂ(濁った声や澄んだ声で複雑に) (p156より引用)
朝日を順光で浴びて、なかなかフォトジェニックな映像になりました。 私は対岸に張った迷彩ブラインド内の狭い空間で胡座をかいて座ったまま、手持ちカメラで隠し撮りしています。(三脚を不使用)
セグロセキレイ♂が右にどんどん移動するにつれて、私はカメラを構えたまま上半身をどんどん右にねじり、ヨガのような窮屈な体勢になりました。
そのため、映像後半は画面の水平が取れず、不自然なほど斜めになってしまいました。
最後、セグロセキレイ♂は聞き馴染みのある警戒声♪を発しながら飛び去りました。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、カメラの目の前を再び横切っていました。