2017/09/03

オオハナウドで寄主のキアゲハ幼虫を探索するアゲハヒメバチ♀



2017年6月上旬

キアゲハPapilio machaon hippocrates)の幼虫を採集・飼育するつもりで、オオハナウド(セリ科)の群落を調べに来ました。
農業用水路沿いの林縁で背高く育ったオオハナウドの周囲を、派手な体色のハチが思わせぶりに飛び回っていました。
訪花していても吸蜜していませんから、寄生蜂アゲハヒメバチ♀(Holcojoppa mactator)の寄主探索だと気づきました。

この寄生蜂がキアゲハの蛹から羽化する様子を以前、観察していたので、これでミッシング・リンクが一つ繋がりました。

▼関連記事
キアゲハに寄生したアゲハヒメバチ♀の羽化

オオハナウドの群落周辺を飛んだり葉上を徘徊したりして、寄主のキアゲハ幼虫を探索しています。
葉で休み、身繕いすることもありました。
残念ながら寄主への産卵行動は観察できませんでした。
今回アゲハヒメバチを採集できなかったので、性別を外見で見分けられない私は、その行動から勝手に♀だろうと判断しました。
雄蜂♂が交尾相手の♀を待ち伏せしていた可能性もありますかね?

蜂が居なくなってからこのオオハナウド群落を調べてみると案の定、鳥糞様のキアゲハ若齢幼虫が4頭見つかりました。
きっとアゲハヒメバチ♀が既に産卵した後なのでしょう。
寄生されたと思われるキアゲハ幼虫をあえて採集・飼育して、寄生蜂の羽化を確かめたり被寄生率を調べたりすればよかったのですが、この時期は他のプロジェクトが忙しくて余力がなくて無理でした。



【追記】
福田晴夫、高橋真弓『蝶の生態と観察』を読んでいたら、この寄生蜂がどのステージの寄主に産卵するのか記述されていました。
アゲハチョウ属やアオスジアゲハ属に寄生するアゲハヒメバチは、寄主の1齢または2齢幼虫の体内に産卵し、やがて孵化したこのハチの1齢幼虫は発育を停止、寄主の蛹化後に成育して1頭の成虫(ハチ)となって脱出する。 (p112より引用)



アゲハヒメバチ@オオハナウド葉
アゲハヒメバチ@オオハナウド葉

オオハナウドの群落
キアゲハ若齢幼虫
キアゲハ若齢幼虫

2017/09/02

川でミミズ?を捕食するハシボソガラス(野鳥)



2017年5月下旬

街中を流れる川の岸辺で何かを採食していたハシボソガラスCorvus corone)がこちらに向かって飛んで来ました。
嘴に何か細長い獲物を咥えています。
ミミズかな?
近くの民家の赤いトタン屋根に着地すると、貯食せずにその場で肉を引きちぎって食べ始めました。

屋根の雪止めに隠れてよく見えなかったのが残念。
食後は屋根から飛び去りました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



セイタカアワダチソウの花蜜を吸うクマバチ♂



2016年10月中旬

道端に咲いたセイタカアワダチソウの群落でキムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
意外にもこの組み合わせは初見です。

顔が白くて複眼が大きく発達しているのが、クマバチ♂の特徴です。
セイタカアワダチソウの花に潜んでいた小さなクモは、クマバチを狩るどころか巨大な侵入者に迷惑そうです。



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