2017/08/25

パンを拾い食いするハシブトガラスがうっかり…(野鳥)



2017年5月下旬

嘴に何か白い塊(パン?)を咥えたハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が川の方から飛んで来て、交差点の電柱に止まりました。(映像はここから)
柱上トランス(柱上変圧器)の隙間に貯食するつもりなのかと思い慌てて動画に撮り始めると、その場でチビチビと食べ始めました。
残念ながら下から見上げるアングルでは足で押さえつけたパンが見えません。



私にじっと見られていることに気まずくなったのか、カラスは少し飛んで近くの屋根の上に移動しました。
このとき餌も持っていったのか、それともまた別な餌を屋根で見つけたのか、はっきりしません。
嘴に何も咥えていなかったので、おそらく喉袋に詰めて運んだような気がします。
屋根の隅で食事を再開。
途中で嘴をトタン屋根に擦り付けています。
餌を咥えたまま屋根の縁まで一歩踏み出したら、うっかり落としてしまいました。
取りに行くかと思いきや、諦めたようです。
食べこぼしのパン屑?が嘴の左側面に付着しているのが微笑ましい。



街中の側溝で鳴くケラ♂の謎:#2【暗視映像】



2017年5月下旬・午後22:00頃
▼前回の記事
街中の側溝で鳴くケラ♂の謎:#1【暗視映像】

夜道を歩いていると、また新たに街中でケラ♂(Gryllotalpa orientalis)が鳴いている側溝(幅100cmの融雪溝)を見つけました。

まずは赤外線の暗視カメラで撮影してみます。
次に白色LEDを点灯してもケラ♂は平気でジーーー♪と単調に鳴き続けていました。
ケラの姿は見つけられなかったものの、鳴き声のする方向から察するに、地上の植生内ではなく、護岸の石垣の隙間に潜んでいるようです。

撮影直後の気温は24.7℃、湿度44%。
実はここは泣く子も黙る税務署前でした。
お上に毟り取られてオケラになった納税者の怨嗟の声なのか?と想像したら、ちょっと可笑しくなりました。
もしここがギャンブル施設だったらより一層面白かったですね。(出来過ぎの話)


昼間に撮った現場の状況。右岸の石垣で鳴いていた。

こんな自然度の低い環境でケラが鳴いているのは、あまりにも不自然に思いました。
前回の記事で述べたように、田植え前に水入れされた田んぼから水路を流されてきてようやく辿り着いた個体なのではないかと私は予想しています。
数日後の夜に再訪しても鳴き声はしなくなっていました。
飛んでどこか新天地へ移動したのなら良いのですが、人知れず死んだのかもしれません。
この側溝は両脇が石垣になっているので、コンクリート三面張の水路より遥かにマシですね。(おそらく脱出可能)
側溝の上流が本当に田んぼに繋がっているのかどうか、突き止める必要があるのですが、難航しています。

ケラと同じく田んぼで暮らすことの多いタガメの本を読んでいたら、似たような話が書いてありました。
市川憲平、北添伸夫『田んぼの生きものたち:タガメ』によると、

「田んぼから突然水がなくなります。稲刈りの準備のために、落とし口を開いて、田んぼの水を落としたのです。(中略)落とし口から側溝へと流されるタガメも少なくはありません。コンクリート製の側溝の壁は垂直で、飛ぶことのできない幼虫は脱出できず、雨が降ると川まで流されてしまいます。」(p32より引用)

田の落水とともに、コンクリートの溝に流されたタガメは、雨が降ると下流に流れていきます。コンクリートの溝には、かくれるところがほとんどないからです。(p34より)



2017/08/24

雛の糞を巣の外に捨てるムクドリ【野鳥:ハイスピード動画】



2017年5月下旬
▼前回の記事
屋根裏の巣で待つ雛に虫を給餌するムクドリ♀♂つがい【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】

ムクドリSturnus cineraceus)の親鳥が雛に虫を給餌した後、毎回ではないのですが、次の採餌に出かけるついでに雛が排泄した糞を嘴に咥えて巣の外へ捨てに行くことがあります。
親鳥の排糞行動を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(同日の午前10:34と午後12:38)
雛の糞はゼラチン状の粘液で包まれ、親鳥がつまんで運び出しやすくなっています。
こうやって親鳥は巣内をなるべく清潔に保とうと努めているのです。
それでも巣口の真下の壁面は雛の糞で汚れていました。
この納屋の屋根裏でムクドリが毎年営巣しているのです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

沢近十九一『鳥の親子 (動物のふしぎな世界 5)』によると、

スズメの仲間(しぐま註:スズメ目?)の小鳥たちは、ひながだす糞を、巣のそとへはこびだします。えさをあたえおわった親鳥が、巣のふちにとまって、ひなをみつめています。親鳥は、ひながふんをするのを、待っているのです。ひなには、肛門のまわりに、あかるい色の、とくべつなはねがあります。ひながふんをするまえに、このはねが、ぱっとひろがって、親鳥の注意を、ひなのほうにむけさせるわけです。(p27より引用)



今のところ私が排糞行動を実際に見れた野鳥は2種だけなのですが、言われてみれば確かにハシボソガラスもムクドリも全てスズメ目でした。
雛の肛門周りの色をしっかり見れるほど巣を間近で観察したことは未だありません。



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