2021年5月下旬・午後15:25頃・晴れ
田植えが済んだばかりの水田にアオサギ(Ardea cinerea jouyi)成鳥が単独で佇んでいます。
春風で水面にさざ波が立ち、アオサギの蒼い冠羽が風でなびいています。
やがて私に対する警戒を解くと、アオサギは泥田の中をゆっくりと歩き始めました。
獲物に狙いを定めて嘴を素早く突き出すと、細長い魚を見事に捕らえました。
おそらくドジョウの仲間でしょう。
嘴の先端で挟まれてピチピチと暴れる獲物を嘴の根元の方へ器用に移し、水に浸したりしながら丸呑みにしました。
捕食後の嘴は泥で汚れているのに、それを拭う行動をなぜか一切しませんでした。
すぐにまた次の獲物を探し歩きます。
この水田にはドジョウが多いようで、次々に捕食しています。
▼関連記事(5年前の撮影) 水田でドジョウを捕食するアオサギ(野鳥)
食事の合間にアオサギの半開きにした嘴の横からピンクの細長い物体がときどきチロチロと突き出ていることに気づきました。
これはアオサギが食後に嘴を舐める「舌舐めずり」の行動なのでしょうか?
このとき喉が膨らんでいるので、完全に飲みこむ前のドジョウが未だ口内で暴れているのかな?
しかし、謎のピンクの細長い物体はドジョウの尻尾の形状とは異なり先端が尖っているので、アオサギが舌を出し入れしている(舌舐めずり)だと思います。
鳥には歯がありませんから、ドジョウの頭部や尻尾を噛み千切ることはできません。
アオサギは身近な普通種で散々観察してきたのに、舌舐めずり行動に今まで全く気づかなかったのは、我ながら不思議です。
個体差がある癖なのでしょうか?
次に機会があれば、アオサギの舌舐めずりをスーパースローで撮影するのも面白そうです。
ドジョウ以外の獲物を捕食したときも同様のシーンが見られるのなら、舌舐めずりで間違いないでしょう。
他のサギ類も舌使いは同じなのかな?
「アオサギの舌」で画像検索してみると、アオサギの舌は固くて(器用に曲げられず)真っ直ぐな印象を受けます。
内部には硬い舌骨があるのだそうです。
参考サイト:アオサギの舌の秘密一方、今回の動画で分かったように、アオサギの舌の先端部は柔軟性があってチロチロと器用に動かせるようです。
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