2018/06/11

衰退したヒメスズメバチのコロニー



柳の根際に営巣したヒメスズメバチの記録#6



前回の記事#5


2017年9月中旬・午後15:45〜15:50

4日ぶりの昼間に様子を見に来てみると、コロニー活動の衰えを感じます。
巣に出入りするハチの数が激減していました。
巣を壊されたという理由だけでなく、時期的にコロニーの解散が間近なのかもしれません。

ヒメスズメバチ♀(Vespa ducalis)がワーカーなのか新女王なのか見分けられないのが、もどかしいところです。
今思うと、長いピンセットを使って巣前庭に1円玉をそっと置けばよかったですね。
大きさの比較対象となり、居残っている蜂を採寸できたことでしょう。

巣前庭で2匹の♀α、βが日光浴しながらのんびり化粧(身繕い)していました。
巣を背後にした2匹は別々の方角を向いています。
奥の巣穴から3匹目の♀γが前庭に歩いて現れ、飛び去りました。

しばらくすると突然、巣穴の上部から出巣しようと4匹目の♀δが前庭に滑落しました。
日光浴中に突然ぶつかってこられた♀個体は反射的に反撃しても良さそうなものなのに、喧嘩にはなりませんでした。
(やはりワーカーよりも性格が穏健な新女王なのかな?)
落ちてきた個体♀δはそのまま前庭を少し歩いてからから羽ばたいて出巣しました。
次は巣穴の右奥から更に5匹目の♀εが歩いて出て来て、同様に出巣。
前庭に居残った♀α、βのうち左側の個体が身繕い。
門衛として巣を守っているつもりなのか、触角は油断なく動かしています。

恐れ知らずのオツネントンボが飛来し、巣口に上から垂れ下がっていた柳?の細根に止まりました。
コロニーに勢いがある時期なら追い払うか獲物として狩る瞬間が見れたかもしれませんが、前庭で油を売っているヒメスズメバチからは死角になって見えないようです。
このオツネントンボは虎口で休んでも狩られることなく、いつの間にか飛び去りました。

蝿(ニクバエの一種)が一匹、巣前庭に止まっても、ヒメスズメバチは無関心でした。
私がハエに気を取られている間に、一匹の♀(?)が帰巣し、巣穴の右奥に姿を消しました。



つづく→#7



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