2016年9月下旬
杉林の林床でトラマルハナバチ(Bombus diversus diversus)のワーカー♀がアザミの仲間に訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷でした。
トラマルハナバチとアザミの組み合わせは別に珍しくありませんし、大して面白い映像でもありませんが、今回のトピックはアザミです。
手元にある数冊の植物図鑑をめくって調べても、特徴がしっくり合致する種類が見つかりませんでした。
そのまま保留にしていたら翌年、同じ地域のカラスアゲハ♂が訪花していたアザミ(映像公開予定)を調べていて、ようやくマミガサキアザミという名前に辿り着きました。
国立科学博物館が公開しているサイト「日本のアザミ」によると、今のところ山形県でしか見つかっていない特産種なのだそうです。
山形県特産で,葉が鋸歯縁となり,多数で小型の頭花を上向きに咲かせ,総苞片が細長く,反曲するアザミ
しかもマミガサキアザミはレッドデータに絶滅危惧ⅠA類(CR)として指定されています。
私のフィールドでは結構よく見かけるアザミなのに、なぜ一般的な植物図鑑には載っていないのだろう?という疑問がようやく解決しました。
稀少植物として保護されるどころか、他の雑草と一緒に草刈りされているぐらい、普通種?として結構よく見かけます。
ぜひ『日本のアザミ』を書籍化して欲しいです。(『日本の野菊』、『日本のスミレ』など専門的な図鑑を出版している山渓ハンディ図鑑のシリーズとかどうでしょうか?)
このブログの古い記事でも「アザミの一種」としていた中に、見直してみるとマミガサキアザミが含まれているかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿